韓国映画 野良犬たち 2014年 ネタバレ | Asian Film Foundation 聖なる館で逢いましょう

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ネタバレはできるだけ避けております…(ㆆᴗㆆ)*✲゚*。⋆

 

 

 

アンニョン(^-^)ノ

いつも、ありがとうですキスマーク

 

5月の韓国映画、日本公開作はこの2作品です。

 

5月17日公開

リトル・フォレスト 春夏秋冬

キム・テリ主演 『リトル・フォレスト 春夏秋冬』 公式サイト

 

5月24日公開

神と共に 第一章 罪と罰

映画『神と共に』公式サイト

 

二度は言いません。

言うけど。

 

観に行きましょうカチンコ

 

 

 

 

 

 

 

さて、5月5日、この作品を観ました映画キラキラキラキラキラキラキラキラキラキラ雪

 

 

 

野良犬たち

 

 

野良犬たち
原題:들개들
英語題:Stray Dogs / The Carnviore


(2014年、韓国映画、99分、)


監督・脚本:ハ・ウォンジュン

脚本:キム・スヨン、アン・ジョンジュン
助監督:イム・ジンスン
撮影:ユン・ジョンホ
照明:チャ・サングン
音楽:イ・ギス
美術:キム・ジミン
武術:イ・ゴンムン


出演:キム・ジョンフン、ミョン・ゲナム、チャ・ジホン、イ・ジェポ、チョ・ドクチェ、キム・ソンギ、キム・ジョンソク、ファン・テグァン、キム・ジェイル、ファン・ヨンヒ、キム・ジュヨン、ハン・グクチン、ムン・ジョンス、リュ・デシク、シン・ナラ、チャン・ヨンジュ、イ・ユジョン、オム・ソンピル、パク・キュテク(演出部)、イ・ジョンシン、キム・ビョンウ
武術:チョン・ユノン

 

※ 輝国山人の韓国映画様から転載させていただいてます。


配給:ファインフィルムズ

 

 

映画『野良犬たち』予告編

 

 

 

この作品は、『黒く濁る村』(2010年)を観たあとで、その映画の感想を書きつつ、「閉鎖的な村を舞台にした怖い韓国映画」について調べている中、誰かがそう書かれていたのを見つけて、観ようと思った映画です。

 

で、それじゃあと観たんですが、結論から言って、この映画はオススメ致しません。

 

ですので、ザックリとあらすじでネタバレしたいと思いますカギ

 

 

 

当初はまっとうな記者になることを目指していたソ・ユジュン(キム・ジョンフン)だったが、取材対象を恐喝するわ、賭けごとで借金をこさえ、怖いおにいさんたちから追い込みをかけられてるわ、同じ新聞社の先輩記者、ヒョンテ(キム・ジェイル)の妻、ジョンイン(キム・ジュヨン)と不倫してるわで、今やすっかり荒んでいた。

 

そんな中、ジョンインから夫とやり直したいからと別れ話をきり出され、それでもジョンインとの仲に執着するユジュンは、ヒョンテと掛け合ってでもジョンインを自分のものにしようと、ヒョンテに会うため、彼を探して、江原道の山奥にある「犯罪ゼロの村 ファンギ郡 オス里」に行くことになる。

本当に困った男です、ユジュンは・・・最低。

 

ところが雪深い田舎の道で、飛び出してきた犬に驚いて運転を誤り、車を道の横に積み重ねられていた薪にぶつけてしまい、乗ってきた車は故障してしまう。

やって来た村のおじさん(イ・ジェポ)は親切そうで、直してくれると言うが、時間がかかる。

仕方なくユジュンは村で一晩、泊まることになった。

 

おじさんから村の里長(ミョン・ゲナム)や、主だった人たちを紹介され、酒の席にも呼ばれるが、何か変な感じでユジュンは不快感を感じた。しかもおじさんから「夜は出歩くなよ」と釘を刺される。

ヒョンテはこの村に取材に来ているはずだが姿は見えず、村の人は誰もヒョンテのことを知らないと言う。

車はなかなか直らず、ユジュンは村から出れなくなってしまう。

 

そんな中、夜になると村の男たちが一人ずつ通う家がある。

家の電気は、外の電柱に設置された箱の中にあるスイッチで夜になると止められ、男たちが入る時、スイッチが入れられるのだった。

 

その家には、夜になると目が見えにくくなる夜盲症の母と娘が住んでいた。母親のポクスン(ファン・ヨンヒ)は末期ガンを患っており、娘のウンヒ(チャ・ジホン)が世話をしているのだが、男たちが通うのは、順番に娘のウンヒに性的な関係を強要するためだった。

 

ウンヒはそのことを苦痛に感じ、嫌悪している。しかし、村の男たちにとって彼女は〝娼婦〟なのだった。

ウンヒが少女の頃から男たちはこの関係を強要してきたのであり、村の男たちのやっていることは明らかな犯罪だった。オス里は犯罪ゼロでも何でもなかったのだ。

 

しかし、病に苦しむ母親のため、ウンヒは我慢を強いられている。また、ウンヒを弄んでいる男たちは、形ばかりにウニたち母子を援助しているのだった。

 

ユジュンはそのことを知り、ウンヒたち親子を逃がそうと考えるが、狭い村の監視の中、上手くいかない。

そんな中、里長たちが話すのを聞き、ヒョンテのカメラが隠されている場所を知る。そのカメラに映っていたのは殺人の証拠だった。

ヒョンテは村人たちに殺されていたのだ。

 

ユジュンはウンヒに村から逃げ出そうと言うが、ウンヒは病気の母親を置いていけないと言い、母親は自分を犠牲にして娘のため、逃げるよう言い聞かせる。

ウンヒは枕を母親の顔に押し付け、殺めた。

そして、住んでいた家に火を放ち、逃げようとする。

しかし、それに村の男の一人が気づいた。

 

ウンヒが逃げ出し、警察に駆け込まれると自分たちのやってきたことが全て、明るみになる。

里長以下、村の男たちはウンヒとユジュンを殺す気で追いかけてくる。

 

しかし、男たちはウンヒにとって憎んでも憎みきれない存在だった。

追われ、逃げつつ、ウンヒは反撃し、男たちを一人、また一人と殺めていく。

そしてついには里長も死に、ユジュンとウンヒは村を脱出した。

 

病院で目の検査を受け、ホッとするウンヒを見守るユジュン。

ウンヒは彼に「ありがとう」と言うが、ユジュンは彼女に自分こそ感謝している、と返す。

 

借金を返し、返済が遅れた罰にヤクザから殴られたユジュンは、天を仰ぎ見ながら「野良犬どもめ・・・」と呟くのだった。

 

 

 

そんな話です。最後まで書きました。

 

韓国語の原題もやはり『野良犬たち』。

 

この映画は、非常に不快感が強いんですが、その上、あまり面白くありません。

私としては、もっと怖い村のホラー的なおどろどろしさを期待したんだけど、そういった要素は皆無。

現実的な事件の映画です。

私には「怖い映画」ではなかった。

 

閉鎖的な村での性犯罪を描いた作品で、イヤな臭いを嗅がされ続けているように、不愉快な時間が続くんですが、途中の推理的なのもそこまで面白くないし、後半の逃走も、どうも歯切れが悪く、ウンヒの復讐にも「いい気味だ」みたいな爽快感があまり感じられません。

まあ、私の感想なので、他の方は違うかもしれませんが。

 

映像とか、ロケーションとか、そういったことも、いかにも韓国のこのタイプの低予算の映画って感じで、感銘を受ける場面もなかったですね。

積もった雪の中の逃走は絵としてハッとさせられたけど。

 

だから、面白い映画ではないし、観て楽しい作品ではないので、やっぱりオススメしたくはないんだけれど、ただ一つ、性犯罪に対する怒り、憤りは誰もが強く感じる映画だと思います。

作られた監督さんたちも、それだけは徹底して意図しているので、映画として作られた動機は正しいものだと思いますよ。

 

もしかすると、それでもまだ、若い女の子がいやらしい男たちに辱められることに性的な興奮を覚えられる人もいるのかもしれないけど・・・もうそうなると、それは映画の敗北でしょうね。

そう考えると、暗澹たる気分にも陥るのだけれど。

そんな人が多くないことを願うばかりです。

 

 

 

キャストはかなり地味ですが、主役ユジュンを演じるのは、日本では歌手、John-Hoonとして有名なキム・ジョンフンで、つまり『宮 Love in Palace』(2006年)の義誠君こと、ユルくんです。

 

ジョンフンくん、『野良犬たち』では無精ひげを生やしてイメージチェンジし、ダメな男を演じてますが、声がね・・・とても優しいので、そこまでの汚れ役には見えませんかも。

でも、役柄的にはクズ男なので、当初の印象はかなり悪いです。

私はジョンフンくんがこのユジュン役を演じたことで、役者としてさらに開花したのなら、それは素直に賞賛したいところです。

でも、かなりミスキャストだったんじゃないかな・・・とゆう思いも拭えません。

 

ジョンフンくんの出演した映画でまだ観ていない映画もあるので、また観たいですね。

 

村の男たちから人としての尊厳を奪われているウンヒを演じたチャ・ジホンは、映画出演は2作だけで、『名もなき復讐』(2015年)では、シン・ヒョンビンが演じた、やはり性犯罪被害者の主人公の親友を演じてました。『野良犬たち』と同じタイプの映画ですね。

ウンヒの役は女優としてきつかったと思いますが、私は女優としての彼女に好印象を感じました。

やはり後半、男たちに復讐する場面では、心の中で応援してましたよ。

そういった意味ではこの映画も、現実の事件よりも、まだ観客の望む正義が感じられる映画なのかなあ。

 

村の男たちを演じた男優さんたちは、里長を演じたミョン・ゲナムさん筆頭に、いかにも的確なキャスティングでしたよね。

的確すぎてムカムカきて、おかしくなりそうでしたけど、私は。

男優さんたちにとっても、演じるのがヘビーな役柄ではありますが・・・たとえば、女の子の父親だったりすると、本当に辛いことでしょうね・・・。

 

ハ・ウォンジョン監督は、この1作しか監督されてませんね・・・。

 

 

 

この映画は「実在の事件を完全映画化」と謳われていますが・・・輝国山人さんのこの映画のページの「おまけ」を読ませていただくと、「実在の事件を完全映画化」でも何でもないことがわかります。

少なくとも後半の逃走劇と復讐劇は絶対に事実とは違うでしょう。

ウンヒの年齢も、また他の設定も元の事件とは違っていますし。

実在の事件に基づいたにせよ、映画化において映画的に作っているのは確か。

 

しかし、この映画で描かれる性犯罪についてはいかにもありそうなものですし、また障害者の性被害についてはどれほど多くの人たちが苦しんでおられることか。

 

私はね・・・正直、そういった犯罪の加害者が、うちのこのブログを読んでいたりするのかもと想像すると、虫唾が走りますわ。

 

また、インターネットの投稿などを見ると、性犯罪の被害者に対する根拠なき批判、誹謗中傷のなんと多いことか。

結局、現実は映画の中のことよりも、なおのこと酷い。

 

そんなだから、私はこの映画を観てて、気が滅入りました。

 

だから、この映画はどなたにもオススメしません。

それでも、興味を感じられた方は、真剣に観てほしいなあ。

 

でわ、でわ・・・今日の記事はせっかくの韓国映画について書いていても、あまり楽しんでは書けませんでしたけどね、最後までお付き合い、ありがとうございます。

 

それでも私はやっぱり韓国映画が好きですけどねビックリマーク

アンニョン~(^.^/)))

 

 

解説: ドラマ「宮 Love in Palace」で知られる人気俳優キム・ジョンフン(John-Hoon)主演で、2012年に韓国で実際に起こった事件をモチーフに描かれた社会派サスペンス。自堕落な生活を送る三流記者のソ・ユジュンは、ある日、職場の先輩ヒョンテの妻で不倫相手のジョンインに別れを告げられる。先輩のヒョンテを殺してでも彼女を手に入れたいと考えたユジュンは、取材先にいるヒョンテを追いかけ、山奥にある「犯罪のない村」と言われるオソリを訪れるが、そこにいるはずのヒョンテの姿は見当たらない。その村には、病気の母娘が親切な村人たちの世話になりながら暮らしていたが、ユジュンは次第に村人たちの間に不穏な動きがあることに気が付く。(映画.com