韓国映画 殺人の才能 2015年 | Asian Film Foundation 聖なる館で逢いましょう

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アジア映画に詳しくなかった私がアジア映画を観てます♪
ネタバレはできるだけ避けております…(ㆆᴗㆆ)*✲゚*。⋆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アンニョンです(^-^)ノ

いつも、ありがとうございます音譜


藤井聡太四段を見るとイ・ジョンジェを思い出し
杉本昌隆七段を見るとキム・スロを思い出し

ひふみんを見ると別に誰も思い出さないDです。

別にそんな「似てる」ってわけでもないんやけど・・・。

 

私は西本喜美子さんの笑わすためなら

どこまでもネガティブな発想が、大好きです!!

(基本、事故とか不吉な光景とか・・・にひひはてなマーク

 

今週は、劇場で二回、映画を観ますし

書かないといけない記事も多いので

皆様のブログにお邪魔させていただくの

少し休ませていただきます、すんません~m(._.)mあせる

 

 

7月12日、この映画を観ましたー映画キラキラキラキラキラキラ汗

 

 

全てを失い、手に入れた、最悪の才能。

 

 

殺人の才能

 

殺人の才能
原題:살인재능
英語題:Gifted


(2015年、韓国映画、103分)


監督・脚本:チョン・ジェホン
音楽:ソン・ウン


出演:キム・ボムジュン、ペ・ジョンファ、チョン・ボムス、キョン・ギュウォン、パク・チア、ペ・ヨングン、シム・フンギ、チョ・ジェリョン、ハン・ウリ、シン・ミンジュ、イ・インギョン、チョン・ジェフン、ホン・スヨン、イ・ジュンミン、ホン・ソンミン、イ・ヨンピョ、ユ・ホソン、ソ・ユンシク、チョン・ソンフン、キム・ヨンジン、イ・ギュリ、シン・デシク、ミン・ジノ、キム・ドンチャン、チョン・ジュンジェ、キム・ジョンテ ほか


 

Korean Movie 살인재능 (Gifted, 2015) 예고편 (Trailer)

 

http://image.cine21.com/resize/cine21/site/2015/0728/14_23_59__55b711ef41953[H800-].jpg

 

まったく前もって情報も何も知らない映画だったんだけど

レンタルDVDさんでジャケットを見てて

あー、これはきっと面白くないだろー、B級ホラーだろー、と

そう思い込んで、でも、借りて観たら・・・

ほんっと予想外に面白く、また身につまされる話で

人ごととは思えないし、非常に考えさせられる作品でした。

 

観終えてから調べてみると、それもそのはずで

キム・ギドクの脚本で監督としてデビューした

ビューティフル』(2008年)

そして同じく

キム・ギドクの脚本を再び監督した『プンサンケ』(2011年)の

チョン・ジェホン監督の監督第3作目でした。

それなら、凡庸なサスペンスとかホラーじゃなくって納得です。

韓国映画もやはり他のジャンルと同じく

「玉石混淆」なのでしょうけど、見きわめが肝心ですわ。

まあ、私にゃ全部、「玉」やけど。

 

この『殺人の才能』はチョン・ジェホン監督にとって

初めての自らによる脚本になるんですか。

キム・ギドク監督はかかわってないようですが

キム・ギドク作品で有名なパク・チアがカフェのオーナー役で

ちょっとだけ出演してます。

そして、主演のキム・ボムジュンもキム・ギドク作品の

常連みたいです。

私は印象にないのですが・・・

ってゆうか、キム・ギドク監督作品そのものを

もう、ずっと観てないので・・・また観ないとダメですあせる

 

『殺人の才能』・・・怖くはないですね。

怖さで売ってる映画とは違うと思います。

この映画の中では、殺人の場面が何度もありますが

ほとんど、手で首を絞めてるだけで

ホラー映画ファンが好むような、特殊な器具を使った

ショッキングだったりサディスティックな描写は控えめです。

(と、私が思ってるだけかもしれないけど)

そーゆーのを期待する向きにはガッカリするような映画でしょう。

私はむしろ、それが映画として誠実だと思いましたが・・・。

 

 

【あらすじ】

 

キム・ミンス(キム・ボムジュン)は

誠実で真面目な青年だが要領が悪く

8年も働いていた保険会社をリストラされ

再就職も難しく、焦燥感に駆られていた。

 

結婚を約束していたチョン・スジン(ペ・ジョンファ)は

ミンスに期待していた分、彼が職を失したことに落胆し

腹を立てて彼を罵倒する。

今、アルバイトしているカフェを買い取り

その店のオーナーになりたいスジンのため

ミンスは昼間は鶏肉を卸す店で、夜は運転代行の仕事で

必死に働くが、客から「肉臭い」などと蔑まれ、苦痛を感じる。

 

そんなある日、ミンスの経験や慎重さを利用できると考えた

スジンの弟、ヨヌ(チョン・ボムス)から

車泥棒をやらないかと持ちかけられ、ミンスは金のため

犯罪に手を染める。



http://www.hancinema.net/photos/fullsizephoto616002.jpg

 

で、ここから、ちょっとネタバレになりますけど

運転代行の仕事で客として出会った以前の職場の先輩に

ひどく見下され、馬鹿にされ・・・それまでの怒りが爆発し・・・

ミンスは人を殺めてしまうんですね。

 

でも、もともと慎重で臆病な人だから次の朝

「やってしまったビックリマーク」と慌ててしまうんだけど

けど、この最初の殺人は丁寧に後始末したためにバレなかった。

そして、彼は2度、3度と殺人を犯していき

綿密に下調べして監視カメラのある位置を確認し

また死体も見つからないように埋めて・・・

殺した人たちの車を売人に渡して金を得ていく・・・。

その過程で、殺人そのものに快楽を感じてしまうんですね・・・。

「あ、あ、あ~(*´Д`*)」みたいに汗

 

もともと、恋人、スジンを喜ばせたい

もう一度、愛してほしい一心で、頑張ってきたはずだけど

ミンスは犯罪で金を得る安易さと、殺人への衝動から

殺人がやめられなくなっていく・・・。

 

そして、車泥棒を持ちかけたヨヌは

手際よく車を盗んでくれて

分け前も山分けにしてくれるミンスを喜んでるし

その金で高そうなバッグを買ってくれたりするから

スジンも無邪気に喜んでしまう・・・。

人を殺すことで自信を得て、気持ちも晴れたミンスは

スジンとの仲も上手くいくように感じてるわけです・・・汗

(殺人に目覚めて表情が明るくなるのが悲しすぎ・・・汗

 

どうです、このわびしさ汗汗汗汗汗

 

もう、観てて、せつなくって、悲しくって、世知辛くって

観てられないわけですよ、うちもあせる

 

ミンスやスジン&ヨヌのご両親がなぜか出てこないので

いるのかいないのかわかんないんですけど

誰も助けてくれないし、簡単に稼げる仕事なんてないし

頑張って地道に努力して働いてるのに

楽しげに酔った連中からは、「肉臭い」などと嘲笑われ

そりゃ、もう、人も殺しますよ、そこまで追い詰められたら。

 

やったことは許されないことですよ。

それはもう、絶対的に殺人は許されない。

けど、ミンスが映画的な悪役でないので

非常に共感できる殺人者に思えてしまいました。

 

だから、個人的には、ミンスが自分の手で人を絞め殺すことで

快感を感じてる、ってゆう快楽殺人者であることが

ちょっと物語上、邪魔に感じてしまいました。

この映画は、誠実でおとなしかった男が

自分ではどうにもできない貧困の不幸に押しつぶされ

殺人者に堕ちていく、それだけで完結してたと思うから。

貧困や格差は善良な人物を悪に貶める、それがもう

私には結論だと思えたので

人を絞め殺しながら「あ、あ、あ~(*´Д`*)」は

いらなかったかなーあせる

あんまり「性的がらみ」にしないでほしかった。

そんなの、どうせ、普通の人々は理解できるはずないんだし。

 

また、スジンやヨヌも悲しくさせられるキャラでねー汗

他の方々のレビューではスジンに批判的な感想が多かったけど

私は彼女を批判する気にはなれない。

もう何年も我慢してきて、彼女は彼女で必死ですしね。

またセリフがもう「友達は結婚して裕福に暮らしてるわむかっ」とか

そんなんで、ミンスを追い詰めてくのに

ミンスが盗難車を売って稼いだお金で買ったバッグに

天真爛漫に喜んだり、ホテルに泊まったら泊まったで

浮かれてるし・・・やりきれないもの悲しさです・・・汗汗汗

 

ミンスを車泥棒に引き入れたヨヌもガキっぽいやつで

(実際、まだ20歳くらいなのかな・・・はてなマーク

ミンスが人を殺して車を奪ってるとも知らずに

「兄貴、でも分け前は山分けですよ(*´∀`*)」などと

素直に喜んでる、浅はかな人の悲しさ全開。

そんで、事態が最悪の局面を迎えるとウロが来て

ガックリと茫然自失っちゃう、それもまた哀愁漂う急転直下ダウン

 

そんなんで、『殺人の才能』はおぞましさに背筋が凍ったり

恐怖に身がすくんだりはほとんどしないけど

これが庶民です・・・ガーンみたいな、わびしさ、悲しさがすごくて。

殺人は恐ろしい。

けど、突き詰めて考えるとそれも人の悲しさで。

生きることの悲しさにつながってると思いました。

だから、競争、競争でなく、みんなで考えたら

それは避けられるんじゃないかなあ、人なんてどうせ死ぬんだから

お金の取り合いとか、独り占めとかやめれば・・・と

気が滅入りつつ考えてしまったわけです。

 

貧困の問題は韓国映画が直視する題材です。

やはりこの映画でもその問題が見据えられてました。

 

映画の中でも一番許せないのは職業蔑視でしょうね。

鶏肉を扱う仕事の人を「肉臭い」などと嘲笑う

そんなことは最低だし、親からどう育てられたんか!?むかっ

思ってしまう。

 

小学校の時にエドモンド・デ・アミーチスとゆう人の

『クオレ 愛の学校』(1886年)とゆう本を丁寧に読んでて

左官屋さんの息子の服に漆喰がついてて

それが主人公の少年、エンリーコの家のソファーについたので

エンリーコが手ではたこうとしたら、お父さんが制止して

左官屋さんの息子が気づかないように、そーっと

こすり取るんだけど、あとで、お父さんがエンリーコに

「もしもパンパンはたいたら、友達は恥ずかしく思うだろう。

でも、恥ずかしがらせてはいけないんだ。

なぜなら、彼のお父さんは労働者だから。

労働者こそが私たちの国の誇りなのだ」と、お話しするんです。

まさに今の日本に欠けてる意識やろうね、これは・・・。

職業差別がまかり通る国やもん、日本は。

賃金格差にそれがよう出てる、それが。

けど、低賃金の人たちを、それはその人の努力が足りないせいだ

みたいに簡単に言って、自らを卑下させてしまう。

人の価値をお金で計算する、イヤな時代、イヤな国ですよ。

格差は仕方がないとして、だからといって

低所得者を平然と蔑むなちゅうのむかっ

当事者にとっては生きるの死ぬのの問題なんだぞヽ(`Д´)ノ

 

ミンスが、「肉臭い」と軽蔑される場面でそんなことを考えて

私はひどく落ち込みましたね。

 

結論として、楽しい映画ではないので

誰にでもオススメするような作品ではなかったけど

もしも、私のこの拙い感想を読んで、興味を感じていただいたなら

また、時間がある時にでも観てみてください。

 

なんしか、私は気に入った映画です。

チョン・ジェホン監督の次の作品に期待せずにはいられません。

 


http://www.indiestory.com/Upload/filmImg/1050306611040831.jpg

 

ちょっと暗い記事になっちゃいましたけど・・・あせる

でわ、でわ、でわ、最後まで読んでくださり、ありがとですキスマーク

アンニョン~(^.^/)))

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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