make a wish 183 | 瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

大野君に魅せられ、重症サトシックのおばさんです。
年甲斐もなく智愛叫んでます。
お名前をお借りして腐小説を書いています。
ご理解いただける方のみお入り下さい。

男性の方のご入室はご遠慮下さい。

サト君と階段の前で落ち合って広間に向かう

 

「ここが離宮で良かったね」

 

全てを話さなくても分かる

カズナリ執事が居たら確実にお説教コースだ

 

『紳士足る者、常に身だしなみに気を付けなさい

 部屋を一歩出れば、そこは外と同じでございます』

 

お説教の内容まで頭に浮かんできた

 

「確かに離宮の執事さんは厳しくないもんね」

 

離宮の執事さんは王子付ではなく

この離宮の管理を任されている方

王子付の筆頭執事は

松本秘書のお父さんで

かなり厳しい方だと聞く

 

離宮に来ることは滅多になく

マツモト秘書が代行している

 

「俺は何も言ってないよ(笑)」

 

惚けた顔で言って大笑い

(広間に入るまでは)

 

広間に入って背筋が伸びた 

侯爵と一緒にカズナリ執事も来ていたからだ

思わず二人で顔を会わせて俯き

一呼吸おいてから

 

その場にいる人たちに挨拶をした

 

「王子、侯爵、大ちゃん

 そして皆さん

 おはようございます」

 

順番合ってるかな ・・・

この場合、大ちゃんが一番かな?

 

「先生、王子、侯爵

 皆さん、おはようございます」

 

サト君は順番を変えた

果たしてどっち?

カズナリ執事の鋭い視線に耐えながら

背中に冷や汗が流れた

 

「二人とも どうしたの?

 『おはよう』だけでいいのに 

 ねえ、大ちゃん?」

 

王子が苦笑いを浮かべて

大ちゃんの方を向いた

 

「プライベートルームだから

 そこまで畏まらなくて

 いい気もするけど

 礼儀は重要だから

 二人の努力を認めよう

 おはようございます」

 

「二人ともおはよう

 礼儀正しい挨拶は

 清々しいよ

 ただちょっとだけ堅苦しかったかな」

 

流石、侯爵

その言葉で王子の面子は保たれようだ

 

「智お兄ちゃん

 さっきよりも

 ずっとカッコよくなったよ」

 

健太君の言葉で寝癖の事が ・・・

 

「さっきのかみがたも

 カッコよかっちゃの」

 

さとち君はどんなことでも

絶対に褒めてくれるけど

今は必要ないかな ・・・

それでもこの場の雰囲気が

一気に和んだのは言うまでもない

 

「皆で朝食を頂いたら

 健太君は侯爵邸に向かう

 その為に侯爵とカズナリ執事が

 迎えに来てくれたんだ」

 

王子が状況の説明をしてくれる

日本から来た三人は

朝食を食べれるのかな?

 

「先生、向こうはおやつの時間だよね

 朝ごはん食べられる?」

 

「私たちはおやつを頂く予定

 王子が配慮してくれたからね」

 

「さとし君も侯爵邸に滞在するんですか?」

 

直ぐに帰ったら

健太君も寂しくなる 

 

「うんとね 2かい いっしょにねるの

 そのあと、3にんが来ちぇくれるから

 だいじょうぶなの」

 

エルフの国に居る3人だ

侯爵邸なら問題なく過ごせるからか 

 

「ぼくね、だいじょうぶだよ

 サミーさんのレッスン

 受けるよていなんだ」

 

ちゃんとスケジュールが決まってて

寂しくないよう考えて来たんだ

(翔さんが居るから安心だけど)

 

昔から聡い子どもだったけど

益々しっかりしてきた

 

「ぼくも いっしょなの~」

 

フェスの練習だ ・・・

だから ・・・

 

「二人とも頑張ってね」

 

「うん、お兄ちゃんも

 見にきてね」

 

「うん、見に行くね」

 

サト君の餞別アクセサリー

完成させないといけないから

少しの時間しか行けないけど

師匠の動画を撮って送ってあげよう

 

「皆様、食事の支度が整いました

 どうぞご移動 お願いいたします」

 

マツモト秘書が中に入ってきて

僕たち全員に声を掛けた

 

移動を始めた僕とサト君の後ろに

カズナリ秘書が付いた

 

二人とも内心ドキドキ

及第点を貰えるかな?

 

「お二方とも

 内輪の集まりとは言え

 礼儀正しく挨拶が出来たこと

 そして身だしなみについて

 満点を差し上げます 

 強いて言えば ・・・」

 

「カズナリ、強いては必要ないと思うぞ」

 

侯爵が助け船を出してくれた

 

僕もサト君もホッとして

思わず笑みが零れた

 

 

 

考えたら

貴族って大変だな 

 

僕には絶対に無理だ気がする

 

 

 

 

 

 

<続きます>