君のいない迷路 220 | 瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

大野君に魅せられ、重症サトシックのおばさんです。
年甲斐もなく智愛叫んでます。
お名前をお借りして腐小説を書いています。
ご理解いただける方のみお入り下さい。

男性の方のご入室はご遠慮下さい。

帰国前に彼とゆっくり話が出来て

ざわついてた心が

穏やかになっていった

もう大丈夫、普通に笑える

 

階段を下りていくと

キッチンから笑い声が聞こえた

 

「二人とも起きてるみたい」

 

後ろから来る彼に伝えると

ん?って顔をした

その表情を見て

二人が起きてたこと

彼は知ってたんだと確信する

(演技が下手なんだよな)

 

「俺が起きた時は寝てたぞ」

 

もしそうなら

僕たちを探すと思うんだけど ・・・

そこは反論せず

 

「きっと目が覚めちゃたんだな」

 

とだけ答えて

そのままキッチンに行く

 

「おはよう!」

 

「おお、おはよう

 あれ、櫻井シャワーじゃなかったの?」

 

池田君の方が何枚も上手だ

演技だとは思えないほどの自然さ

彼のリアクションをみてなければ信じてた

 

「二人を起こさないように

 智と話してた」

 

「ほら、やっぱそうだよ

 シャワーにしては長すぎる(笑)

 腹が減ったからさ

 朝飯作るのを優先した」

 

内田も役者になれるかも(笑)

 

「じゃあ手伝うよ」

 

内田が振り向いて

手で俺を止めた

 

「智は良いの

 そこに座って待ってれば

 櫻井は今日も珈琲担当な」

 

「OK」

 

指名を受けた彼は

嬉しそうに笑って

大役を果たそうと手を洗いに行った

 

「そうだ、ツリー先輩の婚約者さんって

 明日の朝の便なの?」

 

「って事は ・・・ 9時過ぎには搭乗手続きだな」

 

「だからここには10時くらいに着くって」

 

飛行機を見送らないのって聞いたら

そこまではしないと笑ってた

 

「見送らないんだ?」

 

意外だって顔をする3人

でも、分かる気がするんだ

そこに居たら一緒に帰りたくなる

ああ見えて

僕よりも寂しがり屋だから

 

「一緒に帰りたくなるからだって」

 

「ああ、ツリー先輩なら言いそうだ」

 

一人で見送るのは辛い

それは僕も同じ

だから帰ってきてくれるんだと思う

 

二人ともポンコツだな ・・・

 

「出来たぞ~

 今日はアメリカ仕様の朝食だよ」

 

テーブルに並べられた料理は

結構ボリューミーな物ばかり

 

「朝ごはんにしてはボリューミーだな」

 

「今日は歩き回るから

 これくらいは食べないとな」

 

そこに淹れたての珈琲を運んできた彼

 

「美味しそう!

 料理にぴったりな珈琲が入ったよ」

 

見るからにアメリカン珈琲

朝食にはもってこいかな

 

4人でテーブルを囲んでると

池田君の携帯が鳴った

 

「誰だろう?」

 

怪訝な顔で携帯を眺めて

眉間に皺を寄せて

 

「ちょっと電話して来る」

 

席を立って部屋を出て行った

 

彼女かな?

日本は夜中だから

それは有り得ないか ・・・

 

その事に気が付いた彼は

怪訝な顔をしてリビングの方の視線を向けた

 

「誰だろうな?」

 

内田が言葉にして

僕ぼ顔を見た

 

「日本からかな?

 向こうは夜中だし ・・・

 急用かもね」

 

あまり詮索するのも良くないから

気にしつつも、僕たちは食事を続けた

 

 

 

 

 

 

 

<続きます>