君のいない迷路 169 | 瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

大野君に魅せられ、重症サトシックのおばさんです。
年甲斐もなく智愛叫んでます。
お名前をお借りして腐小説を書いています。
ご理解いただける方のみお入り下さい。

男性の方のご入室はご遠慮下さい。

昨日の3人の様子を見て

今日は朝寝坊をする日と決めて

眠りについたので

目が覚めたのは9時前だった

 

3人はまだ起きてないだろうなと思い

音を立てないように下に降り

珈琲を淹れる準備をしてたら

内田が顔を出した

 

あれ?内田だ(笑)

早く起きると言ってた彼は

まだ寝てるようだ

 

「おはよう

 随分早いけど

 よく寝れたの?」

 

昨日は相当疲れてるように見えた

昼まで寝るかもって予想してたけど

結構早くて吃驚した

 

「智が下りてくる音が聞こえて

 目が覚めた」

 

音を立てないように降りたのに?

起こしちゃったのか ・・・

 

「それは ・・・すまん」

 

「ふふ 謝んなくていいよ

 本当はちょっと前に起きてた

 だから気が付いた」

 

「良かった

 起こしたかと思ったよ

 気を付けてたのに ・・・」

 

「ふふ 焦った顔してた(笑)

 お詫びに珈琲淹れようか?」

 

「じゃあ、マグカップ取って」

 

「OK」

 

こうしてると

内田が大学の飲み会で

帰れなくなって泊りに来てた頃の事を思い出す

 

「お腹空いてたら

 昨日貰ったフルーツケーキ切るよ」

 

「おお 美味しそう!

 でも、4人揃ってからの方が良いんじゃない?」

 

「待ってたら昼になるかもよ(笑)」

 

彼は直ぐに起きてきそう7だけど

池田君は遅くまで寝てそうな気がする

 

内田は本当に知らないのかな?

聞く訳にも行かないし ・・・

 

珈琲を淹れながら

そんな事を考えてると

内田がぼそっと呟いた

 

「なあ、池田の彼女って知ってる?」

 

まさにドストライクな質問

何か探れればいいんだけど

 

「ううん、聞いてないけど

 内田は知ってるの?」

 

頭を振りながら知らない振りをした

 

答える間(ま)は重要だ

遅すぎても早すぎても疑われる

そして表情 ・・・

珈琲淹れてたから

そこは大丈夫そうだ

 

内田が出してくれたマグカップに

珈琲を注いでいく

湯気と共に香りがキッチンに漂っていく

 

「珈琲どうぞ」

 

「サンキュー」

 

にんまりとした顔で

カップを手に持ち

香りを楽しむように目を細めた

 

何かを隠してる表情には見えないけど

 

「俺は聞いてない

 智は聞いてるかなって ・・・」

 

「僕が一番遠い所に居るんだよ

 聞く機会もないし ・・・

 知ってるとしたら ・・・」

 

「櫻井だな ・・・」

 

「気になるの?」

 

顔を覗き込んで聞くと

難しい顔をして

カップに口を付けた

 

もしかしたら

何処からか耳に入ったのかも?

 

「のろけばかり聞かせてるからさ ・・・

 悪いなって思って」

 

「彼女の話をしたいって事?」

 

「まあ、親友だからさ」

 

気持ちはわかるけど 

それは難しいと思う 

 

 

やっぱり知らない方が良いのかな?

彼と相談しないと

 

「池田が話してくれるまで待つか

 内田から聞いたら?」

 

「何度も聞いたよ

「まだそこまで進展してないから」

 池田のお決まりの返事

 話してくれるまで待つけどさ」

 

何でも話す必要はないけど

内田としては寂しいんだろうな

 

それに僕たちは知ってる ・・・

ちょっと後ろめたい気持ちになってしまう

 

「いつか話してくれるよ」

 

「そうだな」

 

そう言った後

満面の笑みを浮かべて

 

「この珈琲美味しいな」

そう言って笑った

 

 

そこに彼が慌てた顔で駆け込んできた

 

 

 

 

 

 

 

<続きます>