君のいない迷路 160 | 瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

大野君に魅せられ、重症サトシックのおばさんです。
年甲斐もなく智愛叫んでます。
お名前をお借りして腐小説を書いています。
ご理解いただける方のみお入り下さい。

男性の方のご入室はご遠慮下さい。

どのソファーで寝ても構わないけれど

風呂は最後が良いな ・・・

じゃんけんは強くないから

どのみち最後だろうけど

 

「んじゃ、真剣勝負で

 最初はグー」

 

嬉しそうに声を弾ませて

内田が声をあげた

 

空港を下りてから

一番テンションが高いのは内田(こいつ)

修学旅行で初海外に来た高校生のノリだ

(家族で何度か海外に行ってるようだけど)

 

池田までそれにつられてるから

ちょっと意外ではある

 

じゃんけんの結果は

予想外に俺が一抜け

2番が内田で最後が池田

 

「櫻井が一番だ

 バスルームに案内するよ」

 

君が俺より先に廊下に出て

「こっちだよ」って手招きする

 

もしかして使い方を教えてくれるのかな

って事は、ようやく二人きりになれる

 

「智、会いたかったよ」

 

空港でも言ったけど

二人きりになって言うのとは訳が違う

 

「僕も会いたかったよ

 出発前にラインくれただろ

 あのまま起きてた(笑)」

 

「眠くない?」

 

「うん、全く眠くないの(笑)

 先輩の方が早かったけど」

 

「先輩も寝てられなかったんだな(笑)」

 

婚約者が来るんだから

そりゃ寝れないよな

飛行機の中で寝れなかった俺と同じだ

 

「見せてあげたかった

 あのデレデレの顔を」

 

思い出したのか

吹き出すように笑う君

 

「見たかったな」

 

「多分、僕も変わらなかったと思う」

 

ちょっと恥ずかしそうに

暴露する君が

すごく可愛く見えた

 

「って事は ・・・

 俺も相当だよ(笑)」

 

二人で顔を見合わせて

声を立てて笑った

こう言うのが一番嬉しい

 

本当にここで暮らしたい!

 

寝室のドアを開けて

 

「使い方わかる?」って聞く君

 

シャワーとか

万国共通だから

手取り教えてもらうのも

申し訳ないと判断して

自信満々の顔で

 

「YES」って答えると

 

君はにっこり笑って

 

「バスタオルは棚に入ってるから

 ゆっくり浸かって

 僕は夕飯の支度に戻るね

 そうだ、次の人への説明を頼んだよ」

 

「OK」

 

アメリカに来たからか

返事も英語バージョンになってしまう

アメリカナイズされてるのって俺じゃん

思わず自分に突込みを入れて

君の後ろ姿を見送りバスルームに

 

 

バスルームに入って後悔した

え?どう使うの?

湯はどう溜めるの?

 

 

悪戦苦闘しながら

あれこれ試して

最後は諦めて

バスタブに座って

シャワーを浴びることにした

 

教えて貰っとけばよかったな ・・・

 

 

さっぱりした後

よくよく見たら

シャワーと蛇口の切り替えが

上手くできなかっただけで

割と簡単に出来て

思いっきりため息が出た

 

 

舞い上がってるときって

思考が固まるから

応用が利かないんだな ・・・

 

 

君の手料理が待ってるから

そこは考えすぎずに

そのまま外に出た

 

 

内田は分かるかな?

 

 

 

リビングに戻ると

流石に疲れてるのか

二人ともソファーに寝そべって

目がくっ付きそうになってた

 

 

「お先、内田入ってきて」

 

声を掛けると

もぞもぞと動き出して

大きな欠伸をした後

立ち上がり廊下に向かって歩き出した

 

「バスルーム分かる?」

 

「分かるよ」

 

笑顔で応えて

そのまま部屋を出て行った

 

 

俺の説明は要らないようだ(笑)

 

 

 

 

<続きます>