取り敢えず打ち破ろうか 250 | 瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

大野君に魅せられ、重症サトシックのおばさんです。
年甲斐もなく智愛叫んでます。
お名前をお借りして腐小説を書いています。
ご理解いただける方のみお入り下さい。

男性の方のご入室はご遠慮下さい。

皇子が立太子・即位の儀を終え

蒼穹殿から出てきた

その神々しい姿は

蒼穹国帝そのものだった

静寂の中に響く帝(皇子)の言葉は

蒼穹国中に響き渡たり

その声に応えるように

そこら中から歓喜の声が上がったような気がした

 

回廊をゆっくりと歩く帝を包み込む金色の光

まるで朝日を浴びているようにも見えた

もしかしたら ・・・ この瞬間

この空間は平安の時代に

タイムスリップしたのかもしれない

 

そうでなければ考えられない光景なのだ

瑠璃色に染まる空のはずなのに

雲一つない蒼い空が広がっているのだから ・・・

 

帝が回廊から姿を消した瞬間

煌めくような光が包んだと思ったら

さっきまでの瑠璃に染まる空に星が浮かんでいた

 

『翔、ただいま』

 

頭の中で話しかける声

それは聞きなれた翔様の声

 

ハッとなって前を見たら

前列に座っていた全ての人たちの姿はなく

御前が感慨深い顔で

潤んだ瞳を拭っていたのが見えた

 

「翔様 お帰りなさい

 これからもよろしくお願いします」

 

返事をしたけれど

それきり声は聴こえなくなった

 

俺の中に帰ってきた翔様

今日からは一緒だよ ・・・

 

 

御前が立ち上がり

 

「あと15分ほどで

 即位の儀が始まります

 少し休憩をされた後

 お戻りください」

 

それだけ言うと

そのまま画伯が居る部屋に向かって歩いて行った

 

「なあ、さっき平安時代にタイムスリップしたよな」

 

翔兄も同じように感じてたんだ

 

「一瞬だけど朝の空が見えた」

 

「ああ、見えた

 それよりも、祝福の声が凄かったな」

 

「いかに蒼穹の人たちが

 皇子を愛し

 彼の即位を熱望してたのか伝わってきた

 皇子も嬉しいはずだよ」

 

「胸が熱くなってきて

 いつの間にか泣いてて」

 

ちょっとは恥ずかしそうに話す翔兄

 

「俺は号泣してたよ(笑)」

 

「知ってる、見えてたから(笑)」

 

感無量とはまさにこのことで

親戚のお兄ちゃんになった気分

(王子は俺達よりも年下)

 

2人が話しているところに

小瀧君が傍まで来て

即位の儀に列席する

本家の関係者が入ってくるため

席を移動して欲しい旨を伝えてきた

 

「俺たちはもっと後ろの席だろ?」

 

そもそも俺達が本家側の席にいること自体が異例

一番の末席に座るのが当然

翔兄は親族になるから御前の横かな?

 

「サクと一緒に移動するよ」

 

「うん、この場に参列できるだけ

 嬉しいから」

 

「即位の儀が始まりましたら

 席は後ろになりますが

 その前についてきていただけますか?」

 

「ついていく?」

 

キョトンとした顔をしてると

ここでは詳しい話は出来ないのか

『お願いします』と言う顔で

「こちらに」とだけ言った

 

「何処に行くんだろう?」

 

二人で首を傾げていると

廊下には御前が待っていた

 

「御前、お願いいたします」

 

「ああ、小瀧は引き続き

 列席者の案内を頼むよ」

 

「はい、畏まりました」

 

そのまま踵を返して

お客様の案内に向かった

 

「暁殿であの二人と共に歩く者たちと

 認められたのだから

 控室に入る資格がある

 ただ、大きな声では言えんがな

 さあ、二人の晴れ姿を見てやっておくれ」

 

にこやかな顔で前を歩き始める

 

「御前、宜しいのですか?

 いくら認めらても ・・・」

 

まだ耀の一族の当主の息子だ

 

「誰も文句は言わないよ

 安心しなさい

 それにもうすぐ里の人になるんだろ?」

 

「へ?」

 

「おや、まだ聞いていないのか ・・・」

 

何のことかさっぱり分からない

困惑していたら

翔兄がくすくす笑って

 

「決まったのですね」

 

俺だけ置いてけぼりにしたまま

話を続ける

 

「それは後で良いな」

 

にこやかに笑ったまま

種明かしをせずに

回廊に入るための部屋の前まで来て

声を掛けた

 

「綾野、連れて来たぞ」

 

「はい ・・・ お待ちしておりました

 時間が有りませんので

 少しの時間ですが

 どうぞお入りください」

 

ゆっくりと襖があいた

 

 

 

儀式に向かう前の

2人に会えるなんて

夢のようだと思った

 

 

 

 

 

 

<続きます>

 

 

じめじめした天気が続いてますが

皆様いかがお過ごしですか

この季節、どうしても頭が重くて

何をするのも捗らないです💦

 

 

足の捻挫は、早い処置をしたお陰と

4日間安静に過ごしていたので

腫れも痛みも少なく

順調に回復しているのかな?

火曜日に診察なので聞いてきます

ご心配くださり

ありがとうございました

 

無理は禁物なので

いい(良い)加減で頑張ります

 

 

 

yayosato