君のいない迷路 112 | 瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

大野君に魅せられ、重症サトシックのおばさんです。
年甲斐もなく智愛叫んでます。
お名前をお借りして腐小説を書いています。
ご理解いただける方のみお入り下さい。

男性の方のご入室はご遠慮下さい。

部屋のドアの前で深呼吸

池田がそれを見てくすくす笑って

「お前のそう言う所、嫌いじゃない」と言った

 

どういう意味?

真面目って意味か?

 

思わず顔を見たけど

何も言わずにカードキーをかざし

ドアを開けた

 

「ただいま~

 お待ちかねのアイスクリーム買ってきたよ!」

 

池田の声は上機嫌!

(コイツ絶対の役者になれると思う)

 

「好きなアイス選んで!」

 

俺も同じように明るい声で伝える

 

「それは買ってきた人が優先だよ

 コンビニに行ってくれたんだから」

 

君が先には選べないって顔で

内田と顔を見合わせて頷いた

 

「確かにそうだな

 譲り合ってるうちに溶けたら

 元も子もないから

 俺たちが先に選んで

 二人に渡そう」

 

「了!遠慮なく選ばせてもらうな」

 

君の言葉は想定内

だから君の好きそうなアイスばかり選んだ

 

池田は桃のジェラードで

俺はイチゴのアイスクリーム

君はイチゴのジェラードを選び

内田はチョコのアイスになった

 

君と内田も同時に指さしてたから

どちらも不満はなさそうだ

 

内田も機嫌が直ってた

 

俺が池田と話してクールダウンするように

内田も君と話すことでクールダウンできたのだろう

 

「そうだ、記念のお土産は?

 俺まだ見せて貰ってないよ」

 

船の上ではデッキに避難してたから

一緒に選べなかった

 

「忘れるところだった

 俺が持ってる

 食べたらとってくるから待ってて」

 

「池田君、ゆっくり食べなよ

 慌てて食べると頭がキーンとするから」

 

君がゆっくりねって言いながら

ジェラードを口に運ぶ

 

「かき氷じゃないから

 大丈夫だとは思うけど(笑)

 ゆっくり味わって食べるよ」

 

優しさが溢れてる部屋だなと

感動しながら俺もアイスを口に運んだ

 

「アメリカのアイスクリームって

 どんななの?」

 

内田が興味津々の顔で君を見つめる

 

「沢山の種類があって

 かなりボリューミー

 ええ?って言うアイスもある」

 

「どんなアイス?」

 

「日本にはないと思う ・・・

 クッキードウ入りのアイス」

 

「クッキードウ?」

 

俺たち3人の頭の上に?マークが浮かぶ

 

聞いたことがない ・・・

クッキー入りのアイスなら日本にもあるけど

日本にはないんだろ?

 

池田と内田は視線が天井に向かって

思案顔になってる

(多分俺もなってる)

 

「焼く前のクッキー生地が入ってるんだ」

 

「焼く前の生地が入ってるの?

 それって食べられるの?」

 

「売ってるから食べられるよ

 最初は抵抗あるけど

 食べたら割と美味しい

 もっちりして甘じょっぱくて ・・・

 クッキー生地だけの物も売ってる」

 

美味しいと言われても ・・・

想像できないんだけど ・・・

二人も「ちょっと無理」って顔をする

 

「それを食べるの?」

 

「うん、そのまま食べられるよ」

 

クッキーの生地をそのまま ・・・

興味はあるけど

挑戦する勇気がない

 

「へ~ ・・・ 食べたことは有る?」

 

思わず聞いてしまった

 

「それはない!

 だってアイスじゃないし(笑)」

 

君が挑戦していないなら

俺もアイスだけにしておこう

(意外にハマったりして)

 

「アメリカはアイス好きには天国だと思う

 売り場も日本と違ってかなり広いし

 面白ネーミングもあれば

 面白い味もある」

 

「アイスクリームの消費量が

 半端ないって聞いたことは有る」

 

「そうだと思う

 僕も先輩もそこまで食べないから

 挑戦したくても出来なくて

 来月、皆が来たら

 いろんなアイスを買って

 食べ比べしたい!」

 

考えただけで楽しそうだ

 

君が率先して何かをしたいって

あまり言わないから

本当に挑戦したいんだと思った

 

「絶対しようよ!

 ホテルに泊まる訳じゃないから

 いろいろチャレンジしたい」

 

「俺もだな

 大野の部屋だろ

 なら自炊しても良いし」

 

「俺は荷物持ちと皿洗いで良い?」

 

内田も池田もやる気満々だな ・・・

自炊となると手が出せないのは俺だけか ・・・

 

すると君がにっこり笑って

 

「櫻井も何か一品チャレンジをしたらいいじゃん

 料理じゃなくても

 フルーツを買ってきて

 アイスに添えてデザートにするとか

 構えなくていいんだよ」

 

「大野、良いこと言う!

 行く前にメニューを考えたらいいじゃん

 大野は助手で!」

 

池田の優しさに涙が(笑)

偶には良い事を言う

 

君が助手についてくれるなら

何でも出来そうな気がする

 

 

「うん、良いよ

 難しいのは止めて

 僕も出来ないから(笑)」

 

難しい料理に挑戦したくても

その料理が何かが分からないから

それこそサラダかデザート(盛り付けるだけ)になりそうだ

 

さっきまでのモヤモヤも

来月の旅行を考えたら

いっきに吹き飛んだ

ゲンキンだとは思うけど

楽しまないと!

 

 

 

あれ?

記念のお土産はどうなった(笑)

 

 

 

 

 

 

 

<続きます>