mian (希望)46 | 瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

大野君に魅せられ、重症サトシックのおばさんです。
年甲斐もなく智愛叫んでます。
お名前をお借りして腐小説を書いています。
ご理解いただける方のみお入り下さい。

男性の方のご入室はご遠慮下さい。

ちびちゃんの誕生は蒼の生きる支えとなった

それでもこの星の状況は改善することなく

現状維持が精一杯の状態

 

月に居住している特権階級の者たちは

何度も『RAY』や『O国』への突入を試み

蒼ともう一人の私に全て阻まれ

なす術もなく、最後の手段に出る

それが彼らを過去に送る切っ掛けになる

(蒼は気が付いていないけど)

 

O国は『RAY』に習い

完全に国外からの出入国を禁じ国を閉ざした

(賢王と呼ばれたサトシ王子が残した指示)

 

あの頃の私が信頼する数名と立てた計画は

着々と進み音楽会に向け動き始めている

 

「かなりやばい事になってるみたいだけど

 君は心配じゃないの?」

 

芝生に寝転がってる俺の横に座った君が

不機嫌そうな顔をして空を見上げた

 

「難しい質問だな ・・・

 ここはいつもと変わらない

 穏やかな時間が流れてる ・・・

 君は何を心配してるの?」

 

私の心配はただ一つ

『希望の歌』が高らかに流れるかどうかの一点

音楽会が成功した記憶は有るが

その通りになるかは決まっていない

未来は流動的だから ・・・

 

あの頃の私が全ての力を使い

思念として未来に残った理由はそれだ

 

思念だけの私の協力者は

O国は王家と侯爵家とMaster

『RAY』は画伯と長と蒼灯

この6人が蒼たちに気づかれないよう動いている

 

「何って ・・・ 母星の未来だよ

 アルフヘイムの王が

 人の世界を見限ったら ・・・

 母星は人の住めない砂漠になる

 それを止める術を探すべきだと思って」

 

その言葉に少し動揺した

君は何かを思い出したのか?

 

「アルフヘイムの王と話をするって事?」

 

「彼は『RAY』に住んでると聞いたことが有る

 それに ・・・ 時々O国に来てるって ・・・」

 

神の庭に入れるか

何度か確認に来てるのは知っている

 

あの庭は私が光に溶けた時封印した

(王子の許可は取っている)

それ以降は誰も入れない

私という実体がなければ入れない

 

 

「それは何処からの情報なの?」

 

「王に会いに来てる彼と会ったと ・・・」

 

「お父さんか ・・・」

 

それは有り得るな ・・・

アカデミーの学長として会ったのだろう

君が後継者だからだ教えたのか ・・・

 

「正式には会っていない ・・・

 正式に会う時は

 何かが起こるときだから

 心するようにと言われたんだ」

 

音楽会が行われる際

アカデミーが全面協力することになっている

ただ、君は関われないはず 

 

「君に何が出来るかを考えて

 その日に備えればいいだろ」

 

君としては一緒に考えて欲しいのだろう

だから不服そうに口を尖らせて

冷たい視線を私に向けた

 

「そのつもりだけど

 君は何も考えないの?」

 

気付かれない様に手助けはするが

それを話す必要はない ・・・

 

「俺は俺の出来ることを考える

 それが何かを探してるけどね」

 

神の庭をフルに使い

希望の歌がこの星全体を包み込めるよう

考えてはいるけど ・・・

 

「どうして一緒に考えようって

 言ってくれないの?」

 

「俺は絵を描いたり

 変なオブジェを作る以外に

 能がない人間だよ

 一緒に考えるのは良いけど

 実りがあるとは思えないけど」

 

頼むからあまり動かないでくれ ・・・

いざとなったら神の庭に連れて行くか

あそこなら何かしても

影響はないだろうから ・・・

 

「そんなの分からないだろ!」

 

「エルフの王に会う手段を考えるって事?」

 

「それもある!」

 

「無い知恵を絞って考えるよ

 それで良い?」

 

これ以上の話を続けても意味がない

早々に切り上げて部屋に戻ることにした

 

「そんないい方しなくても ・・・」

 

「美味しい珈琲をご馳走するから

 この話はこれで終わり

 部屋に戻るよ」

 

付いてくるかどうかは君次第

さて ・・・ どうしたものかな ・・・

 

 

 

 

 

 

 

<続きます>