君のいない迷路 98 | 瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

大野君に魅せられ、重症サトシックのおばさんです。
年甲斐もなく智愛叫んでます。
お名前をお借りして腐小説を書いています。
ご理解いただける方のみお入り下さい。

男性の方のご入室はご遠慮下さい。

陽が沈んでも明るいのが夏

時計を見て意外と時間が経ってることに気が付く

 

「そろそろ移動しない?」

 

3人に腕時計を見せながら提案する

かれこれ2時間近く飲んでる

 

「本当だ、そんな飲んでたんだ」

 

驚いたように呟く内田と

「ちょっと喉を潤す程度とは言えないな(笑)」

テーブルに並ぶグラスを見ながら

くすくす笑う池田

 

ちょっとだけ酔ってるかな?

二人とも顔が赤くなってる

君はあまり酔っていないのか

俺の顔を覗き込んで

「大丈夫?

 顔が真っ赤だけど」

心配そうな表情を浮かべた

 

もしかして飲むのを控えてるとか?

 

「酔ってないよ

 日に焼けたのかも

 がっつり出かける事って

 あまりなかったから」

 

考えたら ・・・

こんな長い時間の外出って

実家に帰った以外は無い

 

「そうなの?」

 

一緒に出掛ける相手もいないし

休みは昼まで寝てることが多い 

 

「うん、引きこもってた訳じゃないけど

 買い物とか本屋に行くくらいかな」

 

「社会人になったばかりの頃は

 僕もそうだったな ・・・

 休みはひたすら寝てた(笑)

 内田がドライブに連れてってくれたけど」

 

「そうそう、遊びに行くと寝てるの」

 

内田がその頃を思い出して

懐かしそうに言った

その頃に戻れるなら

俺がドライブに連れて行ったのに ・・・

 

「みんなそうだよ

 俺も一年目の春は

 殆ど出かけてないな 

 内田もだろ?」

 

「それは同じだよ

 休みは昼まで寝てたりした

 でも、新鮮だったな

 夢の一人暮らしをしてたから」

 

「一人暮らしは楽しかった?」

 

「勿論、楽しかった

 でも ・・・ 俺には向いてないのも分かった」

 

「内田は寂しがり屋だから(笑)」

 

「うん、それは認める」

 

君の言葉に笑みを浮かべて頷く

内田も一回り成長したような気がする

 

一番成長してなかったのは俺だな ・・・

 

「話は尽きないが

 続きはホテルに帰ってから

 お土産買わないと

 ゲームできないよ

 それからトニーへの土産」

 

その名前を聞くたびに

ちょっと心がざわざわする

 

正直、土産など買わなくていいのに

心の中で悪態をつく

 

4人で選ぶってなったから

「日本」って書いてある手拭いとかで良くない?

そこまで時間かけて選ぶのも癪に障る

 

「トニーのお土産に重きを置かないでいいよ

 手拭いとか扇子とか日本らしい物なら

 何でも良さそうだから」

 

その邪険な扱いをするのも

ざわつくんだよな ・・・

それだけ仲が良いんだと思ってしまう

 

「皆で選んだのを渡すって

 智が言ったんだから

 俺たちに任せろ!」

 

内田も絶対に俺と同じ気持ちなはず

思いっきり頷くと

それを見た池田が苦笑いを浮かべた

 

「大野、この二人に任せたら

 俺たちはお土産ゲームのお土産を選ぼう」

 

「櫻井と内田に任せることにする」

 

あの二人で共同戦線を張られてしまった

俺は内田と選ぶよ

 

「櫻井、一緒に選ぼうな」

「ああ、俺たちに任せなさい」

 

二人で胸を張った

 

どんなお土産でも良いんでしょ(笑)

ちょっとやる気が出てきた

 

 

 

 

 

 

<続きます>