取り敢えず打ち破ろうか 233 | 瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

大野君に魅せられ、重症サトシックのおばさんです。
年甲斐もなく智愛叫んでます。
お名前をお借りして腐小説を書いています。
ご理解いただける方のみお入り下さい。

男性の方のご入室はご遠慮下さい。

小瀧が翔と翔兄

そして俺たちの両親を

本家邸に案内して行った

 

画伯は豆屋さんと先に離れの俺の部屋に向かい

暁殿に残ったのは長老家の3人と俺

(綾野君も同席している)

 

「突然のことで驚いただろ」

 

事前に話が出来なかったので

3人とも状況を把握できず

戸惑ってるだろうと思った

 

「驚きましたよ

 耀の一族の方々が

 暁殿に座っているのですから」

 

最初に口火を切ったのは松本

その言葉の裏に

東の家に連絡せずに大丈夫なのかと

心配する様子も見えた

 

「あれは俺の意思じゃなく

 蒼灯さんからの依頼だ

 でも、内容を聞いた今なら

 櫻井家の真の当主である彼らが

 同席するのは当然だろ?」

 

「ええ 同席させていただいて

 私の中に眠っていた

 雅紀様の苦悩が

 漸く取り払われて

 彼本来の笑顔を見ることが出来ました」

 

「俺も同じだよ

 和也様がずっと抱えていた後悔が

 霧が晴れるように消えて行った ・・・」

 

「俺もそうだよ

 たださ、これが筆頭家の耳に入ったらと

 心配したの」

 

「松本の気持ちは俺も二人も分かってるよ

 潤様が一番大変だった ・・・

 彼が居なければ ・・・」

 

暁の一族の結束は緩み

誇りも何もかも失っていたと思う

 

「今は無いかもしれない ・・・

 俺は誇りに思ってますよ

 彼の魂を持って生まれたことを」

 

「それは俺達も!」

 

松本の言葉に二人も声をあげた

 

皇子を囲んで

話していた3人の笑顔

俺達もなれるよな

あの4人のように仲の良い兄弟に

 

「頼りにしてるよ

 3人の弟たち!」

 

豆屋さんが繋ぎ直してくれた兄弟の縁

大事に大事に紡いでいく

 

「時々暴走するし」

 

「自己犠牲の塊だし」

 

「俺たちが居ないよ困るでしょ」

 

松本が相葉君が和也が

にやりと笑った

 

「あはは 確かにそうだな

 さて ・・・ 豆屋さんが待ってるから

 そろそろ離れに戻るよ」

 

その言葉を聞き

綾野君が素早く立ち上がる

 

「径君 即位の儀が終わったら

 とっておきのサプライズがあるから

 楽しみにしてて」

 

二宮が悪戯っぽく笑い

相葉君が隣で頷く

 

「絶対に腰を抜かすから」

楽しそうに松本が笑った

 

「腰を抜かすほどのサプライズ?

 何?」

 

思い当たることがない・・・

なんだ?

 

「だからお楽しみなんでしょ(笑)」

 

それはそうだ

今ここで種明かしする訳ないし

 

「それを楽しみにして

 即位の儀に臨むよ」

 

「一世一代の大仕事

 俺達も近くで見守ってるから」

 

和也が親指を立てて笑い

 

「御前の計らいで

 この暁殿ではなく

 蒼穹殿傍の本家の席で

 参列できることになった」

 

松本が嬉しそうな顔で教えてくれた

それを優しい眼差しで見守る相葉君

松本との蟠りも消えたようだ

 

本家と里の関係は

この先も変わらないだろう

俺が先視出来ない未来に

悲しい出来事が起こるかもしれない

その時、一族を救うのは

やはり大野本家が守り続ける

帝の血縁なのだから ・・・

 

 

ただ ・・・ 交流は有っても良い

 

「じゃあ、後で」

 

立ち上がると

3人は並んで

座ったまま一礼した

 

 

 

 

 

 

 

 

<続きます>