君のいない迷路 81 | 瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

大野君に魅せられ、重症サトシックのおばさんです。
年甲斐もなく智愛叫んでます。
お名前をお借りして腐小説を書いています。
ご理解いただける方のみお入り下さい。

男性の方のご入室はご遠慮下さい。

レストランに入ってきたお客さんの殆どが

ラフな格好をしてて

ちょっとホッとした

向かい側に座った内田が

同じように安堵の表情を浮かべて

お互い顔を見合わせて笑った

 

彼と池田君は慣れてるのかな

全く緊張した様子はなかった

 

考えたら池田君って何者なんだろう?

そんな疑問が頭を過った

 

彼がピンチな時は

救世主のように現れて

問題を解決していく

 

もしかしたら

彼の実家とも関りがあり

昔で言う護衛とか?

考えすぎかな(笑)

 

 

空想の世界の話だから

有り得ないか

 

船の上だからなのか

フレンチのコースも

そこまで肩肘張らずに食べることが出来た

海を見ながら

美味しい料理を頂く

こう言う機会がなければ

観光だとしても選ばないだろうな ・・・

 

「美味しかった ・・・」

 

内田のその一言に尽きる

 

「ランチクルージングにしようって

 よく思いついたな」

 

池田君が彼を見ながら

感心しきりな顔をする

 

「僕や内田は絶対に思いつかないと思う」

 

「うん、絶対に思いつかない

 せいぜい屋形船だな」

 

屋形船はテレビのドラマや映画

情報番組などで見るから

割と身近に感じる

 

「屋形船の方が良かった?」

 

少し不安に思ったのか

僕の方を向いて

困った顔をした

 

「ううん、こっちが良かった

 フレンチのコースランチは

 特別なことがない限り食べないよ

 ローダンセの2回目の旅にぴったりだよ」

 

「そうだよ

 映画の中の主人公になった気分

 豪華客船って憧れだし」

 

「いつかさあ ・・・

 俺たちが年を重ねて

 悠々自適な生活が出来るようになったら

 豪華客船に乗って

 世界中を旅しない?」

 

池田君の言葉に頷く僕たち

世界を旅するか ・・・

確かに年を取ってからでないと

時間も費用も捻出できないな ・・・

 

「老後の楽しみだな

 それぞれのパートナーと一緒に」

 

内田らしい言葉だな ・・・

 

僕たちはどうなってるんだろう ・・・

一緒に居るのかな?

それとも ・・・

 

「老後の楽しみは置いておいて

 俺達でも参加できる

 豪華客船の日本一周とかある?」

 

すかさず話題を変えてくれた池田君

やっぱりお助けマンみたいだ

 

「日本一周は難しい

 費用もかなりするし

 日程も10日間からになる

 そうだな ・・・ 俺たちが行ける船旅だと

 ショートクルーズで4日とか5日とかで

 目的地は選べる」

 

流石、旅行会社勤めの彼

直ぐに答えられる 

 

「色々なツアーがあるの?」

 

「有名な花火大会を見るために行くとかね

 優雅だよな ・・・

 船に乗ってしまえば

 混雑もなく目的地に着ける」

 

海を眺めながら

食後の珈琲を飲む彼

絵になるな ・・・

僕とは大違い

 

「それって凄く魅力的だよな」

 

人混み苦手な僕にはぴったり

その言葉に内田と池田君が大笑い

 

「智らしい ・・・

 人混み苦手だもんな」

 

「うん(笑)」

 

「花火見に行こうよ

 今年は無理だから来年!」

 

ローダンセの会

3回目は来月のサンフランシスコだから

4回目の旅は船旅になりそう

 

 

「珈琲も飲み終わったし

 船内を散策しよう

 きっと気持ちいいよ」

 

「デッキに出て

 船から東京を眺めますか」

 

案内人の二人の言葉に従って

僕と内田が立ち上がった

 

 

 

 

 

 

 

 

<続きます>