君のいない迷路 76 | 瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

大野君に魅せられ、重症サトシックのおばさんです。
年甲斐もなく智愛叫んでます。
お名前をお借りして腐小説を書いています。
ご理解いただける方のみお入り下さい。

男性の方のご入室はご遠慮下さい。

展望台を歩きながら気が付いた

決して窓の傍に近寄らず

俺の隣を歩いていることに

多分、思い出したんだと思う

俺が高所恐怖症だと言うことに

さり気ない気遣いに胸が熱くなる

 

「櫻井は東京タワーに来たことは有るの?」

 

「初めて東京で一人暮らしした時

 大学の友人と一緒に来た」

 

本当は当時の遊び友達

(同じ大学だったから間違いではない)

 

「そうなんだ

 最初はどのあたりに住んでたの?」

 

「大学の近くのワンルーム

 かなり狭い部屋で

 池田が遊びに来た時

 寝るところがなくて」

 

片付けも苦手だったから

床に置いたものを避けて

寝る場所を確保した

 

「コイツさあ

 全然片付けられない人でさ

 床に本は山積みだし

 服も散乱してるし

 寝るところを確保するのに一苦労

 大変だったんだから」

 

いつの間にか後ろに来てた池田が

くすくす笑いながら

当時のネタばらし

 

「何か想像つく(笑)」

 

隣の内田が笑いながら何度も頷く

 

「あの日はたまたま掃除してなかっただけ」

 

「掃除できたの?」

 

真顔で君が俺の顔を見上げた

それを見て二人が思わず吹き出す

 

「大野、そこはもう少し柔らかく ・・・」

 

「智、ストレートすぎるだろ(笑)」

 

二人に責められて

申し訳なさそうな顔をする君

 

「ごめん ・・・ でも、苦手だったよね掃除」

 

隠しても仕方ないし

多分、君は全部知ってる

 

「家事全般が苦手・・・

 今は少しずつやろうと思ってるよ」

 

もし、この先

君と一緒に住むことになったら

家事は分担したいと思ってる

 

部屋に来たことのある二人が

俺の言葉を聞いてにやにや笑いながら

 

「掃除してあったんだ」

 

「なあ、散らかってたよな」

 

現状を報告するから

俺の面子が ・・・

 

「ふふ まだ一人暮らしが4か月だから

 徐々にできるようになるよ

 まずは掃除からだね」

 

「俺たち3人を招待するために

 精進あるのみだな」

 

池田が肩を叩いて

「期待してる」と笑った

 

「池田君は家事全般は得意なの?」

 

そう言えば池田は

君の家に泊まったことがないんだった

 

「これでも得意だよ

 自炊もしてたし

 綺麗好きなんだ」

 

「そう、超が付くほど綺麗好きだし

 料理も出来る

 意外だろ?」

 

「イメージ通りかな」

 

そこは同意して欲しかった(笑)

確かにイメージ通りだな

 

「池田の部屋には無駄な物がない

 モデルルームみたいな部屋で

 料理も美味しい」

 

「内田行ったことあるbの?」

 

「うん、何回か池田の部屋で飲んだ

 俺も色々あったからさ」

 

慰めてたんだろうけれど ・・・

ちょっと複雑ではある ・・・

チラッと君を見たら

視線がぶつかってしまった

 

慰めてもらってた頃は

まだ付き合っていないんだから

そこは気にする必要ないかな ・・・

 

 

 

 

 

 

<続きます>