君のいない迷路 49 | 瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

大野君に魅せられ、重症サトシックのおばさんです。
年甲斐もなく智愛叫んでます。
お名前をお借りして腐小説を書いています。
ご理解いただける方のみお入り下さい。

男性の方のご入室はご遠慮下さい。

全米で初めて同性婚を認めた街

同性が肩を寄せ合って歩いたりしてても

誰も奇異な目では見ない

もし彼と二人で歩いたら

躊躇いなく手を繋ぐかも?

(それはないな)

昔から同性愛に偏見はなかった

性別がそこまで重要か?と思ったからだ

ただ、隠す必要はないけど

堂々と公表する必要もないのかと ・・・

考え方は人それぞれだけど

秘めていたい方だな

 

って ・・・

何考えてるんだろう

 

 

ちょっと冷静にならなきゃ ・・・

頭冷やして会いに行こう

 

 

行くと決まれば

仕事の調整をしなければいけない

結構、慌ただしくなりそう

 

「SATOSHI!日本に行くの明後日だっけ?」

 

トニーが珈琲を両手に持って

僕のデスクにやってきた

 

トニーとは仕事で共有している部分が多いので

休みを取ることは伝えてた

 

「ああ、明後日の午前中の便だよ」

 

日本からこっちに来るには9時間半

こっちから日本には11時間半

(どちらも直行便)

11時台の飛行機で向こうには翌日の午後に着く

 

「もっと早く行ってくれればな ・・・

 僕も同行したのに」

 

残念そうな顔をして

右手のん珈琲を渡してくれた

 

「向こうで一泊するだけだよ

 翌日の夕方の飛行機で戻るから」

 

「弾丸だって聞いてたけど本当だった

 もう一泊してくればいいのに

 それくらいのスケジュール調整は

 出来るだろ?」

 

それも考えたんだけど

誰にも連絡しないで行くつもりだし

それに長く居ると帰りたくなくなる

 

「サマーバケーション前までに

 終わらせないといけない仕事が山積み

 のんびり旅行してられないの」

 

一人が遅れると全体が遅れる

仕事の取り組み方は自由だけれど

守らなければいけないルールはある

 

「真面目だな SATOSHIは

 一日くらい遅れたって

 誰も文句言わないと思うけど

 まあ、早く戻ってくるのは嬉しいけどね」

 

そう言ってウインクする

ほんと冗談が過ぎるんだから

 

「トニー 日本に興味があるの?」

 

話題を変えた方が良いな

先輩が言ってたことを聞いてみた

 

「あるよ

 今回のプロジェクト

 実は日本に行きたかった

 落ちちゃったけどね」

 

顔を顰めながら

頭を何度も横に振る

相当悔しかったみたい

 

「日本で働きたいとか?」

 

僕の問いに笑みを浮かべて頷いて

 

「日本の文化とか

 ものすごく興味がある

 前以て話を聞いてたら

 絶対に同行した

 だから、残念で!」

 

前もって言わなくて良かった

 

「サマーバケーションで

 行ったらいいじゃん

 向こうはかなり暑いから

 僕としてはお勧めしないけど」

 

「そんな暑いんだ

 行ったことが有る人は

 春と秋がお勧めって言ってた」

 

「僕も同意見

 暑いのが平気なら夏も良いよ

 花火のシーズンだから」

 

「お~ 花火!

 日本の花火は凄いからな

 そうだな、夏も良いかもな」

 

既に心は日本のいるみたいだ(笑)

 

「次は絶対に同行させて!

 SATOSHIと旅行に行きたい」

 

そんなキラキラした瞳で言われても

ご期待には沿えないな

 

「トニー、また油売ってる

 早くデスクに戻って 

 打ち合わせの予定だっただろ」

 

声を聴いて駆けつけてきた先輩が

トニーの腕を掴んで

デスクに連れて行った

 

 

先輩は僕のボディガード

正直助かった

 

 

 

 

 

 

<続きます>