取り敢えず打ち破ろうか 214 | 瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

大野君に魅せられ、重症サトシックのおばさんです。
年甲斐もなく智愛叫んでます。
お名前をお借りして腐小説を書いています。
ご理解いただける方のみお入り下さい。

男性の方のご入室はご遠慮下さい。

朝食を食べて、お腹が満たされると

襲ってくるのは睡魔

俺達の部屋は続きの間が有り

そこにはベッドが置かれていて

横になったら、あっという間に夢の世界

画伯に起こされるまで気が付かなかった

 

「サクちゃん、起きる時間だよ」

 

すっきりした顔をしてる画伯の隣に

甘々の顔の翔兄が立ってた

 

「翔兄は寝なかったの?」

 

ベッドに横になったのは見てたけど

そう言えば画伯は?

 

画伯がにやにや笑って

翔兄の顔を見上げ

 

「俺が離れに戻るときは

 寝てたよな」

 

「へ?」

 

一緒に寝たものだと思っていたのだろう

かなり驚いた顔をして固まった

 

「へ?って戻るって言っただろ」

 

「そうだっけ?

 隣で寝るって言ってたじゃん」

 

「寝る訳ないだろ

 サクちゃんもいるのに(笑)」

 

いきなり現実に戻された翔兄

さっきまでの甘々顔が

しょんぼり顔に変わる

 

画伯に掛かると

翔兄が子どもみたい(笑)

冷静沈着な若き社長も肩無しだけど

そんな翔兄の方が俺は好きだな

 

「翔もサクちゃんも着替えて

 長が本家邸にお渡りになるから

 スーツだよスーツ!」

 

初めからスーツのつもりだったから

問題ないけど

 

画伯はラフな服装でOKなの?

 

「貴方は着替えなくていいの?」

 

俺の疑問を代わりに聞いてくれる

 

「その場に同席しないから

 これで良いの

 二人は初めて長に挨拶するんだからね」

 

暁の長として会うのは初めて

恋人や知り合いだとしても

そこはしきたり通りで

 

「翔兄、着替えようよ」

 

「ああ、そのつもりだったし

 着替えよう

 でも、貴方も同席してくれたらいいのに」

 

画伯が同席すると思ってたから

そこは残念ではある

 

「お前の願いでも嫌だよ

 昼食の席で合流する

 そうそう、一つだけ覚えておいて

 発言が許されるまでは

 話は出来ないから

 そのつもりでね」

 

「直に話せないのか

 そりゃねえ、長だから

 敬意を払わないとダメですよね」

 

堅苦しくても

それが礼を尽くすことだから

 

二人で着替えようとしたとき

画伯がくすくす笑い出して

 

「今のは冗談

 ラフな格好で良いよ

 長と御前の対面は済んでるから

 堅苦しいのは無しにするって」

 

貴方らしいなと思ったけれど

本当にそれで良いのかな?

思わず翔兄を見たら

同じよう思ったらしく

難しい顔をして

「本当に良いの?」

と画伯に念を押す

 

画伯は笑顔で頷くけど ・・・

やっぱ第一印象が大事

耀の一族はって言われるのも嫌だし

 

「礼は尽くさないといけない気がする」

 

俺の言葉に

画伯が困った表情を浮かべたけど

 

「じゃあ、スーツで出れば

 止めないよ

 そのいで立ちで御前が判断する

 長がラフな格好してても

 誰も文句は言わないから」

 

反対することはなかった

 

それも一理ある

 

長にダメだしする人は ・・・

いるじゃん、綾野君

 

ただ、一日に2回も装束姿にはならないか

見てみたいんだけどね

(未だ見たことがない)

 

「御前が用意してくれたスーツでいこう

 長として対面するんだ

 彼がラフな格好してても

 こちらは礼を尽くす」

 

いつになく慎重な判断をする翔兄

俺一人だったら

ラフな格好を選択してたかも 

 

「御前の顔は潰したくないからね」

 

きっと貴方は渋い顔をしそうだけど

綾野君のことだから

絶対にスーツは着てくると思う

 

それに画伯だって

ジャケットを持ってきてる気はする

 

「当初の予定通り

 スーツでいこう」

 

「ああ、そうだな」

 

「じゃあ、着替えるまで待ってるよ」

 

画伯は満面の笑みを浮かべて

俺達が着替えるのを待っていた

 

 

 

画伯、家令さんに叱られるかも(笑)

 

 

 

 

 

 

<続きます>