君のいない迷路 22 | 瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

大野君に魅せられ、重症サトシックのおばさんです。
年甲斐もなく智愛叫んでます。
お名前をお借りして腐小説を書いています。
ご理解いただける方のみお入り下さい。

男性の方のご入室はご遠慮下さい。

傍から見ると危なっかしかったんだろうな

人よりも少し高めのプライドがあるから

それを傷付けないよう

様子を見てたんだろうな ・・・

『俺は大丈夫』と意気揚々と上京して来て

この様とは ・・・ それも2回目

笑い話にもならないな ・・・

それでも、心の底から心配してくれる親友がいる

そう言う意味で恵まれてる

 

久しぶりにぐっすり眠った朝

(昼に近いけれど)

起き上がると

母と池田が珈琲を飲んでた

 

「おはよう」

 

声を掛けると

二人が俺の方を向いて

「おはよう」と言って笑った

 

「気持ちよさそうに寝てたから

 おばさんと二人で朝飯食ったぞ」

 

「起こそうとしたら

 ひ~ちゃんが寝かせてあげてって言うから」

 

「あら~ 当然でしょ!

 マイダーリンが寝てるんですもの

 起こしたら可哀想よ」

 

母はひ~ちゃん呼びが気に入ったみたいで

呼ばれるたびに池田がお姉キャラに変わる

それが面白いんだろうけど 

そろそろやめて欲しいかも(笑)

 

「ふふ ・・・ ひ~ちゃん 

 このまま家の嫁になっちゃいなさい(笑)」

 

くすくす笑いながら

近所のおばさんのノリで話す

 

「母さん、悪ふざけはその辺でやめた方が良いよ

 池田、彼女が居るから」

 

「そうね、あんな綺麗な彼女がいるんですもの

 それは無理ね」

 

「おばさん!」

 

「あっ!内緒だったわね」

 

それ内緒じゃないから

池田が苦虫を潰したような顔をして

頭を左右に振った

でも、時すでに遅しだよ

 

「母さん、会ったことあるの?」

 

「偶然、見かけただけで

 紹介はされていないのよ ・・・」

 

チラッと池田を見た後

 

「朝ごはん食べる?

 珈琲淹れるから

 顔洗ってらっしゃい」

 

慌てて立ち上がった

 

俺に言えない相手なの?

 

「池田、誰なの

 智も聞いたって言ってたけど

 誰かは言わなかった」

 

「近いうちに紹介するよ

 まだ、付き合い始めたばかりで

 どうなるか分からんし ・・・」

 

何故か言い渋る

池田にしては珍しい ・・・

 

「言えない相手?

 俺は会ったことある?」

 

矢継ぎ早に質問してしまう

だって、親友の彼女なんだから知りたい

 

「お前の方が先に会ってるかな ・・・

 ただ ・・・ まだ駄目だろうと思う」

 

ものすご~く歯切れが悪い

『会ったことが有る』

『まだ駄目』

二つのキーワードから導きだされる相手

申し訳ないけど、その答えは持ち合わせていない

 

「全く分からん!」

 

「翔、早く顔を洗ってらっしゃい」

 

食い下がろうとしたら

母に止められた

 

「わかった ・・・」

 

親友だろ?

俺の好きな人を知ってるのに

教えないってフェアーじゃないよな ・・・

 

チラッと池田を見て

 

「けちん坊」

 

ぼそっと呟くと

可笑しそうに笑って

 

「言ったら『へ?なんで』ってなるから」

 

俺の知り合いで

「へ?」ってなる相手 

もしかして ・・・ でもないだろ ・・・

綺麗な人なんだろう ・・・

 

「まさか ・・・」

 

今まで見たことがないほど

顔を真っ赤にした池田 ・・・

どうやって知り合ったんだ? 

 

 

 

 

 

 

<続きます>