取り敢えず打ち破ろうか 173 | 瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

大野君に魅せられ、重症サトシックのおばさんです。
年甲斐もなく智愛叫んでます。
お名前をお借りして腐小説を書いています。
ご理解いただける方のみお入り下さい。

男性の方のご入室はご遠慮下さい。

カンテラでは冷静だった翔兄

それがポーズだったんだと知ったのは

マンションに帰ってから

 

「なあなあ、電話しても良いかな?

 お許しが出たって事は

 そう言う事だろ?」

 

年上なのに ・・・

可愛いと言うか ・・・

純粋と言うか ・・・

画伯が心配になるのも分かるかも

 

「電話して見なよ

 繋がらないから」

 

長が住まう屋敷は山の中で

離れは最奥にある

つまり電波は届かない

 

屋敷で電波が届く場所ってあるのかな?

 

「へ?」

 

信じられないって顔をするけど

それが現実

俺は何度も電話して経験済み

 

「じゃあ、どうやって長と連絡を取ってたの?」

 

「一つ目の方法は屋敷内の事務所に電話する

 だけど、夜は無人で留守電に繋がる」

 

「マジで?」

 

「マジだよ

 特別な回線電話もあると思うけど

 その番号は知らない」

 

「じゃあ、夜は無理だな 

 外の方法は?」

 

「公衆電話に電話する

 屋敷の中に公衆電話が引かれてるんだ

 携帯が使えないから

 屋敷で働く人の為に」

 

「公衆電話って ・・・

 それだって離れには届かないだろ」

 

「だから、大概は向こうからかかってくる」

 

「は~ ・・・ 今の嬉しい気持ちを

 智君に伝えられないなんて ・・・」

 

酔ってないと思ってたけど

酔ってるな ・・・

かなり芝居じみてる(笑)

 

「カンテラに居る時

 豆屋さんに頼めばよかったのに

 「電話して欲しい」って伝えてって」

 

そうすれば画伯なら電話をくれたと思うなぁ ・・・

あっ!俺が頼めば良かったんじゃねぇ ・・・

一生の不覚!

俺も伝えたかった ・・・

 

「今頃、気が付いたの

 お前だっていうチャンスはあったんだぞ」

 

そうやって、俺に責任を擦り付ける ・・・

 

「二人とも失念してたんだから

 お互いを責めるのはやめようよ

 今週末でしょ!

 その日の事を考えて

 仕事に励むのが一番」

 

「ご褒美だからな ・・・

 はあ、何着てこうかなぁ ・・・

 髪も切りに行かないと ・・・」

 

「翔兄、楽しそうだね」

 

見てる方もウキウキしてきそうなほど

満面の笑みを浮かべて楽しそうなんだ

 

「お前だってそう見えるぞ」

 

「見えるんじゃなくて

 そうだけど」

 

お互いデレデレした顔をしてる

昔の言葉で言えば脂下がってる(笑)

 

「こういう時、タイミングよく電話があれば

 奇跡って気がするんだけどね ・・・」

 

「そんな映画やドラマみたいな話がある訳ないな ・・・

 風呂に入って寝るか ・・・」

 

「お風呂出たら

 祝杯でしょ!

 晴れて会えるんだよ」

 

「そうだな

 一番高いワインを開けよう!

 ちゃっちゃとシャワー浴びてくる!」

 

翔兄が部屋を出ようとしたとき

テーブルの上に置いた翔兄の携帯が鳴った

 

まさか ・・・

そんなタイミングよく ・・・

 

翔兄、慌てた顔で戻ってきて

携帯を手に取り

怪訝な顔で首を傾げた

 

 

警戒心Maxの表情 ・・・

 

「なあ ・・・ 公衆電話って ・・・」

 

 

先の話、真剣に聞いてなかったでしょ?

画伯だよ画伯!

 

思わず大きな声で

「直ぐに出て!」と叫んでた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<続きます>