取り敢えず打ち破ろうか 141 | 瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

大野君に魅せられ、重症サトシックのおばさんです。
年甲斐もなく智愛叫んでます。
お名前をお借りして腐小説を書いています。
ご理解いただける方のみお入り下さい。

男性の方のご入室はご遠慮下さい。

暁殿で執り行われた新年の儀において

真の長による蒼穹国再興のの宣言は

長老家をはじめとする一族の者たちにとって

この上ない朗報となった

 

それを受け、慌てたのは長老家

即位の儀まで時間がないのもあり

元日早々から打ち合わせに入り

屋敷を出たのは陽が沈んだ頃だった

 

「やっと帰ったか ・・・」

 

綾野君から報告を受けた長

大きく伸びをして立ち上がる

 

「和也君、潤君は残っています

 相葉君と風間君も一緒です」

 

「じゃあ、屋敷表に行っても

 問題ないな」

 

「はい、問題ございません

 夕食の支度も出来ています」

 

「おっちゃんはまだいるの?」

 

「お帰り頂きました

 多分ですが東の家に行かれたと思います」

 

長老家が結束しないと

対外的に面目が立たない

影の長老家が表の長老家になったと言うわけだ

 

「明日の打ち合わせだな」

 

「そうだと思います」

 

「この様子だと

 東の家を筆頭家に返り咲かせるのは

 意外とすんなり決まりそうな気がするが

 このまま進めて大丈夫だと思う?」

 

潤たちには伝えたけど

それで良いのか迷いはある

松本家のプライドだ

筆頭家への拘りがあるなら

そこは遺恨を残してしまう

 

「う~ん ・・・ 一族の事を考えるのであれば

 東の家が筆頭に返り咲くのがベストだが

 松本家の扱いは気を付けないといけないな」

 

別室で絵を描いていた画伯が

いつの間にか戻ってきて

難しい顔をした

 

「画伯の仰る通りです

 人事については慎重にすべきだと思います」

 

 

「今すぐにどうこうするという発言は控えて

 長の構想を伝えるのみにする

 里の運営は長老家が中心に行ってきた以上

 どう改革するのかは

 長老家で議論してもらい決めるのが妥当」

 

「画伯の言う事も一理ありますね

 確かに長は運営に関わっていない

 これからも関わるべきではないと思います」

 

ずぶの素人が里の運営に口を出すのは

得策だとは思えない ・・・

 

「適材適所で言えば

 長に里の運営は無理です」

 

綾野君のこういう所が好きだ

ダメなものはダメと言える強さ

それでなければお世話係は出来ないな

 

「俺も無理だと分かってる」

 

長の役目は果たすが

それ以外は門外漢なのだから

普段は修復師として生活したい

 

「その辺の事を二人にも聞いてみたら?」

 

「そうだな ・・・」

 

城島、坂本の家は

東の家に倣うだろうから

聞いても意味がない

 

 

「画伯、屋敷表に行きましょう」

 

「ああ、お腹も空いたしな」

 

お腹を触りながら

にやりと笑った

 

「集中してると腹が減りますよね」

 

「その通り!

 5人もお腹空かせて待ってるよ」

 

「じゃあ、行きますか」

 

ここに画伯がいてくれるから

冷静な判断が出来る

この人、本当にすごい人だよな ・・・

 

 

 

 

 

 

 

<続きます>