make a wish 101 | 瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

大野君に魅せられ、重症サトシックのおばさんです。
年甲斐もなく智愛叫んでます。
お名前をお借りして腐小説を書いています。
ご理解いただける方のみお入り下さい。

男性の方のご入室はご遠慮下さい。

王子と二人で

時計があったアンティークショップに向かう

王宮前の広場は結構な賑わい

王子が歩いてると目立つんじゃないのかな?

ちょっと心配になってきた

 

「普段、お忍びで

 街を歩くことってあるんですか?」

 

日本の皇位継承者は

お忍び外出は殆どないと思う

ニュースでみてても警備は厳重 ・・・

 

「人が多いから、流石に中心部は歩かない」

 

だよね ・・・ 安全じゃないもん ・・・

 

「じゃ、大丈夫ですか?」

 

「なにが?」

 

見当もつかないって顔で

僕の方を見る ・・・・ だけど ・・・

ここは中心部だし ・・・

お忍び外出中なのに ・・・

隣りにいるのが軟弱な僕だし

何かあったら身を呈して守るつもりはあるけど ・・・

役に立たない気が ・・・ (ひ弱だから)

 

「危険じゃないかって ・・・」

 

「ああ、そっちか(笑)」 

 

笑う所かな? ・・・

戸惑った顔をしてると

顔を近づけて

 

「マツモトが指示したらしく

 車を降りたときから

 そこら中に護衛が張り付いたよ

 裏通りにある店に行くから余計かな」

 

それを聞いてホッとした ・・・

でも護衛って凄いんだな

全く気配を感じさせない

 

「安心しました ・・・」

 

「言わなかったのは

 君が驚くと思って

 治安のいい街なんだけど

 絶対はないからね

 君になにかあったら責任が取れない」

 

それは王子なんだけど ・・・

 

「ほら ・・・ 裏通りにこんなに人は居ないだろ?」

 

お店の近くに等間隔に人が立っている

男性だけではなく女性も ・・・

 

「はい ・・・ 王子に何かあったら

 僕も責任が取れないので ・・・」

 

「あはは ・・・ 君は優しいね

 さて、入ろうか?」

 

ドアを開けて中に入っていくと

お店のオーナーがすごく緊張してた

もしかして ・・・ 王子だと伝えてあるのかな?

 

「ようこそお越しくださいました」

 

深々とお辞儀をした

店主の緊張が僕にまで伝わる

 

「ふふ ・・・ そんなに緊張しなくていいよ

 お忍びだから無礼講で大丈夫」

 

満面の笑みを浮かべて

気さくに話しかける王子

 

「そんな滅相もございません

 このような裏通りの小さな骨董店にお越し下さり

 光栄でございます」

 

「私も来ることが出来て嬉しいよ

 ここは王都でも有名な骨董店

 最高のアンティークを扱ってると

 聞き及んでいるからね」

 

「品物のついては最高の物を置いていると

 自負しております

 どうぞゆっくりご覧ください」

 

「ありがとう

 後でゆっくり見えてもらうよ

 その前に聞きたいことがあるんだが」

 

「はい、何なりと」

 

「先日、HAJIMEのクックス・ウアーに付いて

 聞きたいのだが」

 

「あれは日本に里帰りした為

 ここにはないですよ」 

 

「それは知ってます

 あの時計を持ち込んだ人を探している

 小さいことでもいいから

 教えてもらえないか?」

 

蒼ちゃんは何も聞かなかったと思う

時計から話を聞けるからだ 

師匠から聞いた話は

時計を持ち込んだのは健太くんのお母さんだと ・・・

 

「う~ん ・・・ 随分昔の話だからな ・・・」

 

「引き取る時身元を確認するだろう?」

 

「少し待って頂けますか?

 記録を残しているので

 探してみます」

 

もしかしたら、名前がわかるかも ・・・

 

師匠はそこまで把握していなかった

多分、蒼ちゃんも ・・・

 

「王子 ・・・ 名前がわかるかも」

 

「そうだな ・・・ 細い糸が繋がる可能性がある」

 

逸る気持ちを抑えながら

王子と二人で店内を見て回る

10分ほどしてから店主が奥から出てきた

 

「お待たせしてすみません

 身元の確認はしていますが

 現在もそこにいるかは保証できません」

 

「5年以上経過しているから

 そこは気にしなくて良い

 実は私たちは売り主を探していてね

 少しの手掛かりでもありがたい」

 

王子が全て話してくれるから

店主も疑うことなく協力してくれる

僕一人だったら

ここまで協力的ではなかったと思う

 

「これを見てください

 元の持ち主の名前と住所です」

 

売り主は『フィオナ ヤーノ』

住所は ・・・

 

「智、繋がったよ ・・・

 彼女はレース里の出身だ」

 

教会で教えてもらったレースの里

そこが健太くんの生まれた場所 ・・・

 

「王子 ・・・ 蒼ちゃんを呼びますか?」

 

「ああ、そこに行くとき同行してもらおう」

 

蒼ちゃんなら精霊や妖精と話ができる

お母さんの行方も分かるかもしれない

 

 

 

 

 

<続きます>