Whenever You Call 31 | 瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

大野君に魅せられ、重症サトシックのおばさんです。
年甲斐もなく智愛叫んでます。
お名前をお借りして腐小説を書いています。
ご理解いただける方のみお入り下さい。

男性の方のご入室はご遠慮下さい。

俺の名を呼んだ ・・・ 気のせい?

 

「あおちゃん ・・・

 なまえをよんであげちぇ」

 

チビが泣きながら笑う ・・・

 

「蒼 ・・・ あと少しだよ」

「もう少しで覚醒する」

 

玉座の間二人が涙が混じった声で叫んだ

 

「翔~~! 起きろ!

 俺はここに居る!」

 

泪でクシャクシャの顔で

必死に呼びかける

お前の声を聴き間違える訳ないだろ!

頼む ・・・ 目を開けて起き上がれ ・・・

 

それがどんな難しい事なのかは分かってる

何度もここに来て

お前の名を呼んだ ・・・

その度に自分の無力に泣いた ・・・

そして ・・・ 諦めた ・・・

それじゃいけないのに ・・・

 

だから ・・・ 大ちゃんが残した奇蹟の扉

俺だけじゃ開かない ・・・

お前の方からも開けないと

 

力を合わせて ・・・ こじ開けよう

 

これがどんな不条理な事だったとしても

俺はお前と歩きたい ・・・

 

 

「ひ~ちゃん!」

緋の妖精がお前の手を握った

 

3人の妖精が声を揃えて名を呼ぶ

 

 

「翔 ・・・ 翔 ・・・」

 

一人にしないでと泣き叫んだあの日から

お前の所に行くことばかり考えた ・・・

 

俺の声が一筋の光になって

お前の胸に吸い込まれていく

それを見てチビが慌てて傍に飛んでいく

 

「ひ~ちゃん ・・・ ひ~ちゃん

 あおちゃん ・・・ あおちゃん ・・・

 おきちゃよ ・・・ おきちゃの!」

 

お前の手が泣きながら叫ぶチビの頬に触れて

 

「さとしくん ・・・ あおちゃんは?」

 

「いるよ ・・・ しょこに ・・・

 あきらめなかちゃの ・・・」

 

ゆっくりと起き上がったお前は

俺を見て大粒の涙を浮かべ

両手で顔を覆った

 

「緋~ちゃん、泣くのは後だよ

 3人を起こす手伝いをして

 これがあの方が残した奇蹟」

 

玉座のサトシがお前を叱責する

 

「人の世界の状況は変わっていない

 蒼一人に担わせるのか?」

 

玉座のショウの言葉ハッとした顔をしたお前が

ゆっくりと立ち上がって俺の側まで歩いてきて

 

涙に濡れた顔のまま

 

「ただいま」って言った

 

「おかえり」

 

そのまま抱きしめて

お前の温もりを確かめる

幻じゃない ・・・ 本物のお前の

 

大ちゃん ・・・ ありがとう

チビ ・・・ ありがとう

 

「あおちゃん、ひ~ちゃん

 つぎは まさきしゃんだよ!」

 

「ゆっくりして居られない

 社長たちが俺たちが戻るのを待ってる

 詳しい話は後 ・・・」

 

最後の曲を歌う前に戻らないと

 

この部屋に溢れる光の力を借りて

 

「雅紀!目を開けろ」

「雅紀 ・・・ 」

 

蒼と緋の光の筋が

雅紀の胸に入り込んでいく

 

「おきるじかんなの~」

 

チビの言葉の後

4人の妖精が声を揃えて名を呼ぶ

 

ゆっくりと目を開けた雅紀が

俺たちの名を呼ぶ

 

「蒼ちゃん、緋~ちゃん ・・・

 ちびちゃん達も ・・・」

 

「雅紀 ・・・ 次は和だ

 お前が呼んでやって ・・・」

 

起き上って状況を把握した雅紀が

和の側まで歩いて行く

 

「任せて ・・・ 和 ・・・ 和 ・・・

 起きて、蒼ちゃんが泣いてるよ

 早く起きて ・・・

 『泣いてる場合じゃない』って

 言わないとダメでしょ!」

 

「かずしゃん おきちぇ~」

 

3色の光が合わさった光が

和の胸の中に吸い込まれていく

 

「和 ・・・ 和 ・・・ 起きろ」

 

ゆっくりと目を開ける和

 

「名前の大売り出しですね(笑)

 ちびちゃん、また会えたね ・・・

 雅紀 ・・・ 泣くんじゃないよ」

 

「蒼ちゃん、和だよ」

 

雅紀が嬉しそうに笑って

和に抱き付いた

 

「ジュンを呼ぶのは貴方だよ」

 

「そうだな ・・・

 俺の弟だから ・・・」

 

「ジュン ・・・ ジュン起きろ

 お前が居ないと淋しい ・・・」

 

「俺もだな ・・・

 君が居ないと淋しいよ」

 

「じゅんしゃん ・・・ おきちぇください」

 

蒼と緋の光

緑と黄の光

二つの光の筋が

ジュン胸の中に吸い込まれていく

 

ゆっくりと目を開けたじゅんが

大きく伸びをした

 

「兄さん ・・・ さとしくん ・・・」

 

チビたちがジュンを腕の中に入り込んで

5人を抱きかかえたまま起き上がった

 

3人が俺の前まで歩いて来て

 

「ただいま」って声を揃えた

 

「おかえり ・・・

 のんびりしてる暇はないんだ

 お前たちを起こす手助けをしてくれた

 大事な友人が困ってる

 まずは松岡邸に戻って

 約束を果たす」

 

「しょうなの ・・・ 5にんのせんちが

 テラスでまっちぇるの!」

 

「5人の戦士?」

 

「智翔旅行社の社長たちだ ・・・ 

 彼らはこの時代の人なんだ ・・・」

 

4人とも思いだしたのか

『ああ』って顔をして頷いた

 

「では急ぎましょう」

 

「オークの木まで走って

 俺は二人に挨拶をしてから向かう」

 

「おいらはあおちゃんといっしょにいく!」

 

チビが俺の方に飛んできて

目の前に浮かぶ

 

「そうだな ・・・ 

 緋~ちゃん、先に行って

 追いかけるから」

 

「了解!」

 

玉座の二人には

もうひと頑張りして貰わないと

 

「サトシ、ショウ ありがとう

 諦めてた俺が一番不甲斐無かった」

 

「ちびちゃんのお蔭だよ

 この子が諦めなかった

 だから ・・・ 奇蹟が起きたんだ

 ちびちゃん ありがとう」

 

「ううん ・・・ ふたりがてつだっちぇくれたから ・・・

 きせきがおきちゃの ・・・

 ありがとう」

 

「まだ終わってないよ

 二人とも古代の森に急いで」

 

「フィナーレを飾る曲

 あの歌にこそ意味がある」

 

「二人もここから謳って」

 

「そのつもりだ ・・・」

 

「落ち着いたら会いに来るから」

 

「その必要はないよ

 俺はお前の中に

 此奴は緋の中に居る」

 

「さあ、急いで!」

 

閉ざされた空間で眠る彼ら

彼らの想いは俺たちの中に居る

 

「チビ、行くぞ」

「お~!」

 

チビを抱きかかえて

階段を駆け上がり

オークの木の前に

 

4人の胸には

てんとう虫のピンバッチが輝いてた

 

「おいらたちと

 おそろいのてんとうむち!」

 

チビが嬉しそうに指さして笑った

 

 

5人の戦士 ・・・ 今から向かうよ ・・・

 

 

 

 

 

 

 

<続きます>