The Music Never Ends 45 | 瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

大野君に魅せられ、重症サトシックのおばさんです。
年甲斐もなく智愛叫んでます。
お名前をお借りして腐小説を書いています。
ご理解いただける方のみお入り下さい。

男性の方のご入室はご遠慮下さい。

街がゆっくり目覚め始める頃

東の空が曙色に染まっていく

朝と夜の境界線みたい ・・・

どっちの色も綺麗だと思う

 

「おにいちゃん ・・・ きょうははれ?」

 

布団の中から顏を覗かせて

笑顔で訊ねる健太君

 

「もうすぐお日様が昇るよ ・・・」

 

手招きすると布団の中から飛び出して来た

此処からだと陽の出は見えないけれど

空が蒼くなっていくのを見るのも綺麗

 

「あっというまに あかるくなるね ・・・」

 

「そうだね ・・・ 蒼い空が広がっていくね」

 

「きょうははれ! ・・・ねえねえ ・・・」

 

僕のパジャマの裾を引っ張って

背伸びをする

 

「ん?」

 

顔を近づけると

耳に手を寄せて

 

「しょうおにいちゃん ・・・ おきないね」

 

小さい声で呟く

ベッドの横に敷いた布団で眠る翔さん

未だ夢の中かな?

 

「健太君が起こしてあげたら?」

 

「どうやって?」

 

「布団の中に潜り込むのはどう?」

 

「うん ・・・」

 

何度も頷いて

翔さんの横に潜り込んで

背中にピッタリとくっ付いた

 

 

初めての音楽会への出演

健太君も緊張していたのか

昨日の夜は僕の部屋のベッドに潜り込んで来た

僕が一番緊張しているから

気を使ったのかもしれないけれど

 

「しょうおにいちゃん ・・・ あさですよ」

 

小さい声で起こしに掛かる

翔さん腕で顔を隠して

そのまま ・・・ 起きない(笑)

 

声が小さいのかな?

 

「も少し大きな声でも良いと思うよ」

 

小さい声で言うと

笑顔で頷く

 

「しょうおにいちゃん!

 いいおてんきだよ!」

 

今度はかなり大きな声

耳元だからビクッとする 

 

「へ? ・・・」

 

ゆっくりと瞼を開けてキョロキョロ

状況把握力が半端ない翔さん

直ぐに理解して

僕の顏を見て笑みを浮かべた

 

「おきた?」

 

健太君が僕に確認する

 

「翔さん、おはようございます」

 

「おはよう ・・・ 智君 ・・・

 俺を起こした妖精君は後ろかな?」

 

クスクス笑いながら

背中側に居る健太君に手を伸ばす

 

「ふふ ・・・ ここにいるよ!」

 

笑いながら起き上がって

思いっきり布団を捲る

 

「こら健太! ちょっと寒いぞ!」

 

捲られた布団を握り締めて

健太くんごと掛け布団を被った

 

「二人ともカーディガン羽織って

 風引くと大変でしょ」

 

秋と言っても晩秋

朝晩は結構冷えるから

慌てて布団上に乗ってる

カーディガンを二人に渡す

 

「さあ、起きようか?」

 

「うん」

 

「智君、よく眠れた?」

 

「二人が一緒に寝てくれたので

 ぐっすり眠れました」

 

初めての事だから

昨日の夜もドキドキして

中々寝付けなかったんだけど

健太君の寝息と

翔さんの声を聴いてたら

いつの間にか眠ってた

翔さんの声、子守唄みたいだった

 

「しょうおにいちゃん!だいせいこう!」

 

健太君が満面の笑みで

翔さんとハイタッチをする

やっぱり翔さんの発案だった 

 

「これで、今日は万全だな」

 

「チーム レディバード!

 しゅつどう!」

 

健太君が名付けた僕らの名前

まだ出動はしないけれど

始動しないとね

 

「じゃあ、顔を洗って

 朝御飯を食べよう!」

 

「は~い

 ぼくさきにいってるね!」

 

気を利かせてくれたのかな

そのまま部屋を飛び出して行った

 

「気を利かせたのかな?」

 

翔さんが僕の思ったことを言葉にする

 

「そうだと思います

 とても優しい子だから」

 

「ふふ ・・・ じゃあ、それに甘えさせて貰うかな」

 

翔さんが僕の肩を抱いて

髪にkissをする

 

「翔さんが傍にいてくれるから

 僕も出来るような気がします」

 

「それは俺も同じ

 ど素人の俺たちが出演する ・・・

 正直、緊張もしてるし ・・・ 

 無謀だって思ったりもする

 でも、貴方が一緒にいる

 それだけで出来るような気がするんだ

 だから ・・・ 楽しもう ・・・」

 

「ええ ・・・ SATOSHIさんが

 笑顔が沢山咲く音楽会にしようって

 Ohnoさんも蒼さんも同じことを言ってました

 だから ・・・ 楽しみましょう」

 

「では貴方の下僕にkissを頂けますか?」

 

そう言って僕の掌にkissをして

上目遣いに笑みを浮かべた

『懇願のkiss』って教えてくれたけど

僕の下僕って言うのは好きじゃないもん

 

「そこは愛しい人が良いです ・・・

 言い直してくれないと ・・・

 kissはしません」

 

プイっと横を見ると

困った顔をする

 

「私の愛しい智君

 どうか励みのkissを頂けますか?」

 

返事をしないで

そのまま ・・・ 唇を塞ぐ

 

ちょっと朝には似つかわしくない

甘い甘いkissをした

 

 

 

 

いよいよ本番 ・・・

wonderlandが開く時間には

参加される方のお出迎え

そのあとリハーサル

そして夕刻 ・・・

想いが一つになる瞬間

 

 

 

 

 

 

<続きます>