Wish you were here 526 | 瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

大野君に魅せられ、重症サトシックのおばさんです。
年甲斐もなく智愛叫んでます。
お名前をお借りして腐小説を書いています。
ご理解いただける方のみお入り下さい。

男性の方のご入室はご遠慮下さい。

予定とは急に決まることがある

大概の場合、望まないことが多く

都合をつけるのにかなり苦労をする

とは言っても、今までの俺は

ゆとりある仕事(よく言えばだが)で自由気儘

仕事は二の次状態だった

今は違う ・・・ やはりきちんと断りをいれないと

後々の仕事に影響を及ぼす

まあ、そこまでの人気作家ではないから

杞憂に終わるだろうけど(笑)

 

今回は思いっきり望んでる方の予定

張り切って編集くんに電話を入れる

 

この場合、二日間の猶予を貰う必要がある

さとし君が来てる時に鉢合わせしたくはない

オンとオフはきっちり分けたいからだ

さて、理由を考えないと ・・・

 

コール音が鳴るかならないうちに声が聴こえた

 

「先生、何か有りましたか?」

 

急に電話を入れたものだから

慌てる編集くんの声

 

「ちょっとお知らせ」

 

「お知らせですか?」

 

怪訝な声が返って来る

 

「ああ、明日と明後日

 出掛けることになったから

 家に来ないで」

 

「来ないでって

 ずっと居ないんですか?」

 

「いない」

 

居ても居ないと言わないと

押し掛けてきたら困る

 

「どちらかに取材旅行とか?

 それならお供しますが」

 

なんで?

 

「取材旅行であっても

 君が同行する必要はないだろ

 そもそも、他に仕事もあるだろ?」

 

「先生が最優先ですから」

 

そこはキッパリと断言する

確かに此奴にとって初めての担当が俺

 

「俺にもプライベートってのが有ってもいいだろ?

 そのプライベートだ

 仕事は済ませてある(まだ予定だけど)」

 

「それはそうですが ・・・

 もしかして商店街ですか?」

 

「そこ、詮索しない!」

 

「すみません ・・・ 

 でも、連絡は取れるんですよね」

 

「取れるけど、無闇に連絡してこないでね

 あくまでプライベート」

 

「それなら了解です

 夕方に連絡を入れますね」

 

「なんで?」

 

プライベートって言ってるだろ?

 

「ダメですか?」

 

「ダメだろ、プライベートなんだから

 君だってデートの最中に

 俺から電話が入ったら嫌だろ?」

 

「そうか ・・・デートなんですね

 それならそう言ってくださいよ

 勿体ぶるから(笑)

 僕だって分かってますって

 牛に蹴られたくないですから」

 

電話の向こうでクスクス笑ってるが

例えが間違ってるからな

 

「それを言うなら馬な

 牛は蹴らないの」

 

「そうでしたっけ?」

 

「君は本当に編集?

 勉強が足らないんじゃないの?」

 

「諺って難しいですよね

 四字熟語も苦手で ・・・」

 

「じゃあ、明日から二日間

 その勉強をしたら」

 

「先生は僕に厳しすぎる ・・・」

 

そこ不服を言うところじゃないと思うが

 

「編集長に言うぞ

 今の件は君の落ち度」

 

「そうなんですけど

 僕は褒めて伸びるタイプなので

 もう少しお手柔らかにお願いします」

 

「伸びるのか? ・・・」

 

「伸びますって

 長い目でお願いします」

 

駆け出し編集くんだから仕方がないが

此奴もある程度一人前になると

ふんぞり返るのかもな ・・・

そうなって欲しくはないが

 

「はいはい、じゃあそう言うことで

 原稿は出来上がり次第

 そっちに送るから」

 

「了解です」

 

「じゃあ」

 

「はぁ ・・・ 二日も先生の顔見れないのは

 ちょっと淋しいですね ・・・」

 

「はあ? ・・・ 熱でもある?」

 

「無いですけど

 毎日会ってるから ・・・」

 

「仕事でな」

 

「ええ、先生の眉間の皺を見ないと

 一日が始まらないんですよ」

 

「これも編集長に言う案件な」

 

「それだけは勘弁してくださいって

 編集長、鬼怖いですから」

 

「愛の鞭だろ ・・・ 有難く頂きなさい」

 

「先生、気を付けて行ってらっしゃいませ

 お土産は要らないです」

 

逃げたな ・・・ それに土産って

買う訳ないだろう

 

「当たり前だ!

 お土産なない!」

 

「そんな怒らなくても」

 

「怒ってないけど ・・・

 この場合、気を付けてで

 終わらせるものなの」

 

「勉強になります

 ではお気を付けて」

 

「はい、よろしく」

 

そのまま電話を切ったが

少々疲れる

 

今時の若者ってこんなのか?

智君より年下だけど

そこまで離れていないはず

なのに ・・・ かなりお気楽なような ・・・

 

自分の若い頃を思い出して

ちょっと恥ずかしくなった 

編集くんより酷かった💦

 

 

 

さて、二日間の休みを手に入れた俺

明日着ていくものを選んで

師匠の家と紅玉さん

さとち君へのお土産も用意しないと

取りあえず土産の調達のために

家を飛び出した

 

 

 

 

<続きます>