Let's make a toast. Cheers! 58 | 瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

大野君に魅せられ、重症サトシックのおばさんです。
年甲斐もなく智愛叫んでます。
お名前をお借りして腐小説を書いています。
ご理解いただける方のみお入り下さい。

男性の方のご入室はご遠慮下さい。

隣りの席に座っていたさとし君は

ステージの上のSATOSHIを眩しそうに眺めて

うっとりした顔をする

 

「おにいちゃん むもんしゃま すごいね」

 

え? ・・・ おにいちゃん?

もしかして ・・・ 魔法が解けた?

さとち君の隣に座っているのは ・・・ お兄ちゃんだ 

いつの間に? ・・・

チームFairyのTシャツと5人揃いのバッジを胸につけてる

付けてるけど ・・・ 眩い光は放っていない ・・・

 

席に着くまではショーだったはずなのに ・・・

 

「緋~ちゃん、どうかしました?」

 

お兄ちゃんが不思議そうな顔をする

 

「SATOSHIの歌とダンスは素晴らしいなって思って」

 

「そうでしょ!むもんしゃまだもん

 ねぇ ・・・ おにいちゃん」

 

そうか ・・・ もしかして

お兄ちゃんとして参加した記憶を残す為

そう考えると、お兄ちゃんはお兄ちゃんのままだったのかも知れない

体を小さくしたのではなく

妖精のショーに見えるようにしたのかも

 

5人お揃いの衣装 ・・・ お兄ちゃんとしての衣装も用意した

それを身に着けてるのか?

衣装とバッジに気をつけてと言われてたけど

彼の衣装を用意して

「これはショーのだよ」と渡してくれたのは大ちゃんだった

 

「無門様は凄いね

 さとし君、次は蒼ちゃんと大ちゃんも出るよ」

 

さとし君の肩を優しく抱いて

見える?って聞いてる

 

「うん、みえるよ!

 あのね ・・・ ダンスがしゅごいの」

 

二人で顔を見合わせて嬉しそうに笑う

 

これで良いのかも知れない

お兄ちゃんとしてコンサートに参加した記憶

その記憶も必要だと思う

 

大ちゃんには敵わない ・・・

 

「君達はあの人に取って可愛い子どもだからね(笑)」

翔先生が笑みを浮かべた

 

「そうでした ・・・ 俺たちは全員、貴方達の ・・・(笑)」

 

「ふふ ・・・ 俺たちのだよ ・・・」

 

「ひ~ちゃん し~だよ!

 おうたがはじまるの」

 

さとしくんが指を口に当てて

通路を指さした

 

真っ白の衣装に身を包んだ4人は

会場の通路に現れる

ステージに居るのは早替えを済ませたSATOSHI一人

 

前奏が流れ始める

5人最初の曲は 『 Miles  away 』

 

 

美しいハーモニーを奏でる5人

主旋律に重なり合っていく声

彼等の声が♪になってこの空間で

曲を紡いでいく感じがする

誰が一番なんて決められない

素晴しい歌が眩い光を纏って

会場に降り注いでいく

 

会場に居る全ての人の瞳がキラキラと輝いて

彼等の奏でるメロディーにうっとりとした顔をする

 

ここでしか聞けない唯一無二のハーモニー

貴方が「マジで大変だぞ」ってボヤいてた意味が分かる

一番高音は貴方、最低音を大ちゃんが歌う

「俺達は素人、ソロpart以外はハモに専念する」

二人のソロは極力なくして貰ったと言ってた

「プロのアーティストを差し置いて前に出るのは失礼」

これは大ちゃんの弁だ 

5人の声が紡ぎ出す歌は

心を浄化するような気がした

(貴方の歌は常にそうだけど)

 

後半、会場で歌ってた4人がステージに向かって歩いていく

 

近くを通った大ちゃんが妖精君たちに手を振ったあと

お兄ちゃんの顔を見て

それから俺に向かって小さく頷いた

 

やっぱり予定通りだったんだ

 

♪ 明日へのPromises 繰り返してく My  life

  それぞれの One  way  生まれてゆく My  story

     たとえ Miles  away いいさ Faraway

  放たれた光の果て 共にSailing  days ~

 

  重なるフレーズ ・・・ 

  幾千の夢 ~   ♫

 

 

それにしてもうっとりする ・・・

この曲を選んだSATOSHIのセンス

5人にピッタリな曲

 

歌い終わった後、観客は息を呑んで

そこから拍手が始まる

今日はその繰り返しなような気がする

 

白い衣装脱ぎ捨てて

対照的な黒い衣装に身を包む

ここからはダンスナンバー

 

『TRAP』

『Imaging  Crazy 』

『Hit  the  floor 』

3曲が続く

 

プロ3人のダンスは言うまでもなく素晴らしい

素晴しいが ・・・ 貴方も大ちゃんもこんなに踊れた?

 

「あの ・・・ 大ちゃんて ・・・」

 

翔先生も信じられないって顔をする

 

「ええ、蒼ちゃんも ・・・」

 

正直目が点になってるんだけど

 

「美術の先生なんだけど ・・・」

「アンティークショップのオーナーですけど」

 

「何言ってるんですか?

 蒼ちゃんには朝飯前ですよ

 それに ・・・ あの方も同じです」

 

和さんが何を今さらって顔をするけど

いや~ここまで凄いとは思わなかった 

 

「うん あおちゃんも おおちゃんも

 だんすはじょうずなの」

 

さとしくんが知ってるよって顔をする

 

 

それにしても こんなハードなダンス 

一体いつ練習したの?

練習しないとこんなに綺麗に揃わない

 

 

「5にんとも かっこいいね!

 おいらもおどっちぇみちゃい

 あおちゃんにおちえてもらう!」

 

「大ちゃん家で練習してました?」

 

「俺がいるところではしてないよ」

 

「蒼ちゃんもです ・・・ 森の家かな?」

 

さとし君がクスクス笑ってる

二人とも森の家で練習してたようだ

 

「ひ~ちゃん、おにいちゃん てをふって!

 むもんしゃま ぱんやさん、かんてらさん

 あおちゃん、おおちゃん しゃいこうだよ!」

 

さとし君、パン屋さんとカンテラさんって言うのは失礼かも(笑)

 

5人が手を振った後、お辞儀をする

ここまでハードだと汗びっしょりだ

息切れはしてない(この人達化け物?)

 

「こんな機会は二度とないから

 5人でステージに立ちたいと思い

 お願いしました

 4人とも快く引き受けてくださって

 最高のステージが出来たと思っています

 5人とも同じ名なので

 一人ずつの紹介は止めておきます(笑)

 え ・・・ っと ・・・ 次は ・・・ 来てくれるんですよね」

 

SATOSHIが興奮冷めやらない顏で挨拶をし

大ちゃんに何か確認している

 

俺達が聞いているのは

この後は ・・・ 全員とまではいかないけど

同じ名の彼らがステージに上がり

ラストに向かうはずなんだけど

(誰かが来るかもと言ってたけど ・・・ 誰だ?)

 

「さとし君、向こうに行かないと」

お兄ちゃんが慌てた顔で抱き上げようとした

 

「ううん ・・・ まだいかなくていいの

 ねっ!まじょさん」

 

ニコニコ笑顔で空を見上げる

 

魔女さん?

魔女ってあの魔女?

 

 

ステージでは大ちゃんが話し始めた

 

「日没時間です ・・・ 凄く幻想的空が広がってる ・・・

 このシチュエーションにピッタリな彼らが来ます

 どうぞお楽しみに」

 

貴方も大きく頷いて

 

「夕空がとっても綺麗だよ ・・・ 」

 

空を見上げて指さした

その瞬間照明が全て消える

 

 

「ほんものがくるよ」

 

「ほんもの?」

 

「うん、このおへやのさいしょの さとしくんとしょうくん

 5にんで、きてくれたみちゃい」

 

最初の智君と翔君?

 

 

ああ・・・ あの二人のいるあのG

来てくれたんだ

 

 

魔女さん、頑張ってくれたみたいだ

 

 

 

 

 

 

 

 

<続きます>