彼は誰時 (世界中の誰よりも) | 瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

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大野君に魅せられ、重症サトシックのおばさんです。
年甲斐もなく智愛叫んでます。
お名前をお借りして腐小説を書いています。
ご理解いただける方のみお入り下さい。

男性の方のご入室はご遠慮下さい。

俺たちの部屋は高層マンションの最上階

結局、引っ越しもしないまま暮らし続けてる

理由は、彼奴の仕事が忙しいのと

ここから見える夜景が

結構気に入ってるからかな ・・・

 

とは言え、週の半分はアトリエ(自分の部屋)で

寝泊まりしてるから

いつまでたっても、翔の部屋に変わりはない

 

彼奴の会社は順調に業績を上げ

出逢った頃よりも、更に大きな会社になった

今は何屋さんなのかよく分からない

まあ、俺が興味を持ったところで

何の手伝いも出来ないから

何でもやで良いのか(笑)

 

俺は前よりは稼いでいないらしい

(カズがよくボヤいてる)

「仕事の締め切りだけは守ってくれないと

 個展とか開けないんですよ」

そう言って目を三角にして小言を言う

 

「新しいキャラクターを作らないと

 ほんとに路頭に迷いますよ

 櫻井さんの扶養家族になるおつもりですか?」

 

これは脅しだよなあ ・・・

家賃は払ってないから扶養されてるのか?

 

かなり大掛かりな絵を描いているので

新しい仕事を受けていないのが不満らしい

それでも、決して『売れる絵を描いてください』とは言わない

そこは流石俺の弟と胸を張れる

 

何時もの様にアトリエに行くと

カズが仕事を始めていた

何故かここで仕事をするのが好きらしい

 

「おはよう」

 

「おはよう ・・・ 今日は早いですね

 また出張?」

 

「あれ?言ってなかったっけ?」

 

「聞いてないですよ」

 

「気にも留めてなかったが正解じゃねえ?」

 

「ふふ ・・・ そうでもないですよ ・・・

 そう言えばデレっとした顔を

 見てないなっと思って」

 

すげえ言われよう(笑) ・・・

こいつに掛かったら

時代を切り開く若き社長も形無し

 

「今頃くしゃみしてるぞ(笑)」

 

「いえいえ、今頃ベソかいてますよ

 早く日本に帰りたいって(笑)」

 

確かにベソかいてた

 

『1週間も貴方に触れられないなんて耐えられない

 仕事なんか放りだして帰る!』

 

毎晩大騒ぎしている

同行してる秘書には申し訳ないと思う

多分、日に日に機嫌が悪くなっているはず

いい加減、そこは直して欲しいが ・・・ 

 

「見えてるみたいだな(笑)」

 

「櫻井さん、分かりやすいから

 そう言う所、雅紀に似てる(笑)」

 

隠し事が苦手で

真正面からぶつかっていく辺りかな

 

「それより、眠そうな顔してるけど

 大丈夫なの?」

 

会計士に取ってこの時期は

猫の手を借りたいほど忙しい

俺の小さな個人事務所でも相当大変で

忘れている領収書はないかと

しょっちゅう質問される

 

「ちゃんと寝てます(笑)

 寝ないと仕事が出来ないから

 ただ ・・・ 雅紀の店が大変なんです

 彼奴は『取って置け』と言った領収書を無くす

 ほんと、どんぶり勘定だから ・・・」

 

呆れ果てた顔をする

お前ほど細かい奴ってそう居ないと思うけど

 

「そこはお前の腕の見せどころじゃないの?」

 

「まあ、そうですけど(笑)

 あ ・・・ そうだ、全ての手続きは終わりました

 内装も終わり、家具も入りました

 明日からでも住めます」

 

「全てってのはややこしい手続きもって事?」

 

「ええ、兄さんが嫌いな事は全てです

 櫻井さん腰ぬかすかも」

 

「どうかなあ、怒るかもしれないな

 俺に相談もしないでって ・・・」

 

「その可能性はあるか ・・・」

 

「でも、良い場所ですよ」

 

「海が見える場所に引っ越したかったから

 あの物件は理想通りの家」

 

「ええ ・・・ 櫻井さんも絶対気に入る」

 

「これで、お前から『扶養家族になるつもりですか』

 って言われなくて済む

 その分、稼がないとダメだけどな」

 

「当たり前です

 いっぱい働いてください(笑)」

 

「引っ越しは25日までに済ませて」

 

「分かってます

 荷物の整理も終わってますから

 数日以内に引っ越せると思います」

 

「荷物が少ないからな(笑)」

 

「ここの荷物はね

 ほとんど、マンションにあるでしょ?」

 

「あの部屋に有るのは殆ど彼奴の物だよ(笑)」

 

大体、彼奴がペアで用意するから

向こうの荷物は増え続け

此処の荷物は昔のまま

 

「じゃあ、準備を進めます」

 

「頼んだ ・・・」

 

この部屋には思い出がいっぱいある

暫くはアトリエとして借りて置くつもり

 

 

新しい家は二人の為の家

アトリエの部屋もある

 

 

 

気に入ってくれるかな?

 

 

お前が描いてくれた俺の絵の横に

俺の瞳に映るお前を描いた絵を

並べて飾るつもりだ

 

 

 

それが誕生日プレゼントだよ

 

 

 

 

 

 

<続きます>

 

 

 

 

 

 

 

 

誕生日企画です

3話の予定です(あくまで)

 

 

 

 

櫻井翔様

お誕生日おめでとうございますバースデーケーキ

素晴しい一年でありますようにクローバー