取りあえず乾杯しようか 17 | 瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

大野君に魅せられ、重症サトシックのおばさんです。
年甲斐もなく智愛叫んでます。
お名前をお借りして腐小説を書いています。
ご理解いただける方のみお入り下さい。

男性の方のご入室はご遠慮下さい。

貸しきりにしたつもりはないけど

綾野君の配慮って事で

ご厚意として受け取らせて貰う

俺がケーキを完成させる少しの間

二人が貴方の話し相手になってくれるはずだから

 

 

ランチにしてはかなり豪勢な食事になった

(ディナーのコース料理と同じ)

貴方が少食だと知っている綾野君は

最高級の旬の物を、少し控えめな量で提供してくれた

 

「面倒なテーブルマナーが無いから

 気取らなくて良いな」

 

料理を箸で頂くスタイルのお店ならでは

確かに肩肘は張らない ・・・

 

「美味しいですか?」

 

「ああ  ・・・ 美味い ・・・ 量も丁度いい

 俺でも食べきれる量

 お前がお願いしてくれたの?」

 

「伝えようとしたら、ご存じでした

 貴方は小食だって(笑)」

 

「かなり奮発しただろ?」

 

俺の顔を覗き込んで様子を窺う

 

「そんな奮発はしてないです

 ただ『最高級な物を出してください』とお願いしました

 綾野君が高級な食材ではなく

 旬の食材に拘ってくれたので

 比較的リーズナブルな値段ですよ」

 

貴方が、信用できないって顔をして苦笑いを浮かべた

 

「お前のリーズナブルは当てにならない(笑)

 でも、二人でゆっくり食事が出来て凄く嬉しい

 1年に2回位は良いかもな」

 

贅沢過ぎるって言われると思ったけど 

2回は良いの?

 

「2回ですか?1回で良いって言うと思った」

 

「お前の誕生日もあるじゃん

 1年に2回、こうやって外でゆっくりご飯食べよう

 誰にも邪魔されない空間で ・・・」

 

「俺の誕生日 ・・・ 

 楽しみにしています」

 

「ああ、楽しみにしてろ

 今日の俺みたいに

 思いっきりビックリする誕生日にするから」

 

まだ、サプライズは残ってるんです

 

「分かりました、指折り数えようかな(笑)

 そろそろデザートが来るはずなんですが ・・・

 綾野君に聞いて来ます」

 

「え?いいよ ・・・ 庭のモミジ見ながら

 ゆっくり待てば  ・・・」

 

「コーヒーが飲みたいなって思いまして

 今日はどっちでしょうか?

 ネコか?象か?」

 

「アハハ ・・・俺はネコが良いかな ・・・」

 

ここからが本番なんだけど

ケーキを出して、プレゼントを渡す

流石にカタログを見られたから例の時計は止めた

世界最古の歴史を持つ腕時計ブランド

クラシックな円型デザインが美しい「ムーンフェイズ」

比較的、手ごろな価格の時計を選んだ

(このブランドも上限はかなりの物)

 

「じゃあ、ちょっと見てきますね」

ここで止められたら、ケーキが完成しない

 

笑顔だけを残して廊下に出たら

綾野君と小栗君が立ってた

 

「そろそろかなと思いまして」

 

二人がニッコリ笑う

彼らの手にもBIRTHDAYプレゼント

 

「綾野君、最高の料理でした

 シェフにお礼を伝えてください」

 

「そう言って頂けて光栄です

 そのように伝えます

 厨房でパテシエが待ってます」

 

「少しの間、お願いします」

 

「これがメインですものね

 櫻井さん頑張って下さい」

小栗君に応援された(笑)

 

俺は軽く手を挙げて、厨房に向かう

 

チョコレートで上手く描けるかに掛かってる

今まで一度も成功してない💦

大きく深呼吸した

 

 

 

*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆

 

食事が済んだ頃からソワソワとしてる

トイレか?って思ったけど

どうやらそうじゃ無いようだ

取って付けたように珈琲飲みたいって(笑)

まだ何か有るのか?

聞くのも不粋だと思って庭を見てたら

そそくさと部屋を出て行った

 

そのすぐ後に綾野君と小栗君が入って来た

 

「大野さん、お誕生日おめでとうございます」

「おめでとうございます」

 

「ありがとう ・・・ 何だか不思議な気分(笑)

 こんな盛大にお祝いしてもらう事ってないから」

彼らの手にもリボンが付いた袋

 

「櫻井さんからお許しを頂いたので

 誕生日プレゼントを ・・・

 京都の冬は寒いですからセーターです」

 

小栗君が大きな包みを手渡してくれた

 

「僕は手袋と、先日飲んで頂いた珈琲豆を」

綾野君まで綺麗にラッピングした袋 ・・・

 

此奴ら二人ともセレブ、きっとブランドのだよなぁ 

後で誕生日教えて貰わないと ・・・

 

「二人ともありがとう

 大事にする ・・・ 」

 

「喜んで頂けて何よりです」

「大野さんの笑顔見れただけで最高です」

二人が満面の笑みを浮かべた

 

「それより、家のヤキモチ妬きはどこに雲隠れ?」

 

 

いつも目の敵にしてる二人に

俺の相手をさせる時点で怪しい(笑)

 

 

「確かに、相当なヤキモチ妬きですよね(笑)」

小栗君がクスクス笑う

 

「何処に行ったのかな? ・・・」

綾野君が惚けた顔をした

 

「大野さん ・・・ 」

 

「なに?」

 

「櫻井さんには話されないんですか?」

綾野君が至極真面目な顔で訊ねる

 

「あの人なら ・・・ 」

小栗君がそれに続けようとしたけど

その話はしたくない ・・・ 今は ・・・

 

「その話は ・・・ しなくていい ・・・

 今は考えたくない ・・・」

 

「出過ぎた事を言いました

 ただ、あの方の想いは本物だから ・・・」

 

俺の想いも本物だよ

俺はあいつだけを愛してく

離れていても、変わらない想いは有るから 

 

「それは俺も同じ ・・・ 何とか道を探すよ」

 

「きっと道は開きます

 僕たちで出来ることがあれば

 何なりと申し付けてください」

 

そんな神妙な顔をしなくても ・・・

 

「その時は頼むよ」

 

二人がようやく笑みを浮かべた

 

「そろそろお戻りになると思います」

「ちょっと探してきますね

 迷ってるかも」

 

二人とも ・・・ 三文芝居だ ・・・ 

むちゃくちゃ下手(笑)

 

 

考えてもみろ

店の中で迷子にはならねえだろ

子どもじゃねえんだから(笑)

 

 

 

 

 

 

 

<続きます>

 

こんばんは

次が最終話かな?

予定ですが💦