5分間の恋 34 | 瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

大野君に魅せられ、重症サトシックのおばさんです。
年甲斐もなく智愛叫んでます。
お名前をお借りして腐小説を書いています。
ご理解いただける方のみお入り下さい。

男性の方のご入室はご遠慮下さい。

大切でも最優先でも … 友人には変わりない
その言葉が胸に突き刺さって
痛くて … 悲しくて

嬉しい言葉なのに、特別にはなれないって
突き放されたみたいなんだ

笑ってる自信ないから
必死伝えたのに …
櫻井さんに伝わらない

閉まるドアをボンヤリ見つめながら
これ以上優しくされたらオイラ勘違いしちゃう

でも、ちゃんと言われたから …
望まなければいいんだ … 友達だから
そう自分に言い聞かせて想いに蓋をした

手洗いとうがいをして
着替えないままベッドに寝転がった

なんだか凄く疲れて … 体より心が痛い
一人舞い上がって凹んでドキドキして
仕方ないよね、オイラの気持ち知らないんだから

櫻井さんは優しい人なんだ
でも、少し変わってるオイラに関わろうとしてる所
なんにも面白くないし
なんの特にもならない
考えたら … 頭が沸騰しそう …

一緒にお昼食べたら帰って貰おう
そんな事考えながら
いつのまにか寝てた

額に何かが … うん … 何?
何かが触れた … 指先? …
温かくて … 柔らかい …
無意識に額に手をやると、手首を優しく掴まれて

「大野さん … 大野さん、起きて下さい
寝るのなら、薬飲まないとね
買ってきたスープ温めましたから」
って、優しげな声が聞こえる

瞼を開けたら、櫻井さんの顔が目の前に
吃驚して、目をぱちくりさせて見つめると
櫻井さんの頬がほんのり紅い

風邪!移しちゃった
慌てて起き上がろうしたら

「ゆっくりでいいですよ
慌てないで … ね
まだ少しだけ熱があるから」

そう言ってオイラの肩に手を添える

「櫻井さん、頬が紅いから
もしかしたら、オイラの風邪移ったかも…」
って、慌て訊ねると

曖昧に笑って

「 … 紅い? … ないですよ …
ううん … 気のせいです … 食べましょ
スープ … ご飯 …」
って、しどろもどろになってて

その顔が可笑しくて、思わず吹き出したら

「やっと笑ってくれた」
って、ホッとした顔で呟いて微笑んだ


後にも先にも、こんな機会ないから
今日だけ甘えさせて貰おう


櫻井さんはローテーブルの上に
温めたスープとお粥?みたいなもの
それとカットされたフルーツ … リンゴとメロン
プリンとゼリー
それから、櫻井さんようのお弁当を運んで
ところ狭しと並べた

誰が食べるんだろう
こんな沢山 …

キョトンとした顔で見つめると

「 何がいいかわからなくて
口当たりの良いもの食べて下さい
無理に沢山は食べなくてもいいですよ」

そう言って、優しく笑うから …
オイラ … 諦められないよ …
だから、好きでいるのは良いよね …
絶対伝えないし迷惑はかけないなら


「 … ありがとう …
頑張って食べます … 早く治さないと」

テーブルの前に座ると
肩が触れる位置に櫻井さんも座った


どうしよう … またドキドキしてきた …



〈続きます〉