当主の恋 44 | 瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

大野君に魅せられ、重症サトシックのおばさんです。
年甲斐もなく智愛叫んでます。
お名前をお借りして腐小説を書いています。
ご理解いただける方のみお入り下さい。

男性の方のご入室はご遠慮下さい。

仕事も早々に切り上げて家に戻り
出掛ける準備を始める
最初で最後のチャンスって皆言うけど
違う、何度でもアタックする

もし今日会えなければ、押し掛けるだけ
だって、貴方も同じ想いだって確信したから
自惚れじゃない … それだけは自信ある
後悔なんてしたくない
欲しいものは欲しい
言わなきゃ伝わらないから

玄関に車を廻してもらい、カズナリに運転を任せる
車寄せ迄、マサキが見送りに出てきた

「ショウちゃん、分かったんだね
健闘を祈ってる、良い知らせだけを待ってるね」
向日葵のような笑顔で手を振る

車に乗り込んだ俺に、不安げな顔のカズナリが

「どちらまでお送りすればよろしいのですか?」

その顔、俺がわかってないって決めつけてるだろう
思い出したよ、あの壁の絵にヒントが隠されてた

小さなハンカチ …
芝生の上に敷いてくれたんだ
俺がチクチクして痛いって言ったら
ポケットからハンカチが出てきて
ビックリしたの覚えてた … だからあの場所


「家から15分ほど行ったところに、王室の避暑地がある
こんもりとした森の中に入り口があるはず
最初はわからなかった、持ち主が王室名義ではなかったから
サトシの母君の家の持ち物なんだ
気付くのに少し時間が掛かった」

カズナリはホッとした顔をして

「全て、ご自分でメッセージを受け取られたのですね
それでは、胸を張って会いに行けます
殿下のお立場上、直接伝えられなかったのでしょう
あの扉が開いていれば良いのですが…」

中に入る扉か …

「どうだろう… 多分、開いてる
俺と会いたいってメッセなら…
開いてなければ入るだけ
どんな事をしても入るよ
心配は要らない」

そう答えると、カズナリは嬉しそうな顔をして

「それでこそ、私が使える当主様でございます
信じた道を、真っ直ぐ突き進む
私の大好きなショウ様です
もう、口を挟む必要はありません
ショウ様の仰る通り、扉は開いているはず
そこまでお送り致します」


「マサキにカズナリ、ジュン、そして母が
俺を応援してくれたから …
ありがとう!! こんな回りくどい事をしたサトシに
文句を言わないとな 」

そう答えると、クスクス笑って

「どうぞ、想いの丈をぶつけて下さい
きっと、サトシも待っているはずです」

全部伝える、だから頷いて


カズナリの言う通り、小城への扉は
開け放たれていて
カズナリが挨拶したら、中に入るように促した

どうしますか?って顔をするから

「ここからは歩いて行く」
そう言って、車を降りた


「では、お気をつけて
行ってらっしゃいませ」

その言葉だけを残して、帰って行った




さぁここから始まる