晴れのち晴れ  | 瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

大野君に魅せられ、重症サトシックのおばさんです。
年甲斐もなく智愛叫んでます。
お名前をお借りして腐小説を書いています。
ご理解いただける方のみお入り下さい。

男性の方のご入室はご遠慮下さい。

お昼休みが終わってお部屋に戻る


午後の時間

今日はお歌をうたう ・・・ おゆうぎのこともある


さとし君は歌が上手なんだ

だけど、あんまり大きい声で歌わない


一度何でおっきい声出さないのって聞いたら


「えっ ・・・ はずかしい」って言うんだ



あんなに上手に歌えるのに恥ずかしいって、何でだろう




それにお遊戯も上手 ・・・ 僕もあんな風に踊れたらな ・・・



 

それが終わると、おうちに持ち帰る絵本を選びにいく



「しょうくん いっしょにいこ」

ってさとし君が傍まできてくれた



「うん、いっしょいこ」

って答えると、俺の顔を覗き込んで



「げんきないね、おなかいたい?」

って、心配そうに聞いてくれる



お腹が痛いんじゃない ・・・


「きょう、なにしてあそぶの?」



「きょう? ・・ かくれんぼとかメンコとかかな

 かあちゃんがいっしょなら、じどうかん か こうえんいけるけど」



「そうなんだ ・・・  」

解ってるんだ遊べないのは仕方ないって ・・・



「しょうくん ・・・ こんどあそぼ ・・・ ねっ」

って僕の背中を撫でてくれる



「うん、ぜったいね」

そう言うと、小指を出して



「ゆびきりだね」

ってわらってくれる



絵本を選んで、帰りの会が済むとバスに乗って帰る

さとし君は約束通り僕の横に座ってくれた



嬉しいけど ・・・ かなしい ・・・



帰りは智君の方が先に降りるから

僕が窓側に座る



智君が降りるとき


「しょうくん、またあしたね」

って言って、僕の手にタッチしてくれた



その後、かず君たちに


「うちでまってるね」

って、ニコニコ笑って手を振りながらバスを降りて行った



僕の降りる番、かず君と二人でバスを降りる



「しょう君、またあしたね ・・・ こんどはみんなであそぼうね」

そう言って、かず君はママと帰って行った





僕は5歳だから我慢する ・・・ 遊びたくても我慢する

口をぎゅっとしめて ・・・ なかない ・・・




「翔くん、どうしたの?具合悪いの?」

ママが僕の顔を覗き込んで、心配そうに見つめる



「べつに ・・・ ぐあいわるくない ・・・」

って、頭を振って下を向く



ママは僕の手を繋いだまま

「幼稚園で何かあったの?」

って聞くから 



「たのしかったよ ・・・・・・ いっぱいあそんだ ・・・」



僕だってみんなと遊びたい



習い事 ・・・ ピアノ、英語教室、絵画教室、体操教室、プール、

そんなにできない ・・・ 僕 ・・・ まだ5歳 ・・・



でも ・・・ 言いたくない ・・・ 出来ないって ・・・



だけど ・・・ 遊びたい




「翔くん、ゆっくりしてると間に合わないから

 もう少し早く歩こうか」

ってママが言った



言葉は出さずに、小さく頷く



おうちの玄関のドアを開けて中に入ったら

涙が出てきた



「グスっ ・・・ ぼくだってあそびたい ・・・ うぅっ ・・・

 ひっくっ ・・・ そんなにいっぱいできない ・・・」



ママが吃驚して、僕の顔を覗き込む



「みんなと遊びたいの」

って、僕の頭を撫でながらきくから



出来ないって言うのは悔しいけど

なみだが止まらない



「うぅ ・・・っ ・・・ ぇ~ん みんなと ・・ あ ・  そ ・ ・び たい ・・・」




「翔が駄々こねるって ・・・ ホントに嫌だったのね

 ママが悪かったのかな ・・・ 翔がやりたい事だけにしようか」




「ひっく ・・・ ようびをかえて ・・・ やれるから ・・・ 

 ぅうっ ・・・ きょうはみんながあそべる日だもん ・・・」

掌で涙をぬぐいながら、ママの顔をみると



僕を抱きしめて背中をポンポンと叩いて

「曜日の事は翔君と相談して決めよう、で、今日は遊びに行きたいの?」


って聞くから


涙でグチャグチャな顔で


「みんなさとし君とあそぶんだって ・・・ ぼくもいきたい」




「しょうがないなぁ ・・・ きょうは特別だからね

 まず、智君の家に聞かないと、それから絵画教室はお休みね」



「ママ ・・・ ぼく、かいがきょうしつはいきたくない ・・・・」


さとし君、僕の絵好きだって言ってくれた

だったら習わなくても良い



「うん ・・・ まずは智君の家に電話するね

 翔君は制服脱いで、遊びに行く準備して」


って、ママは笑って僕の頭をクシャクシャにした



お部屋に行って、着替えてると

ママが入って来て


「さとし君が代わって欲しいんだって」

そう言って、携帯電話を僕に渡した



「もしもし、さとし君」



「あっ しょう君よかったね、あそべるよ

 まだ、みんなきてないの、まってるね」



「いっていいの?」



「うん、ぼくもしょう君とあそびたかったから

 とってもうれしい、じゃあ あとでね」



そう言って、さとし君のママに代わるから

僕もママに携帯電話を返した




ママが電話を切って


「翔、今日一の笑顔だね」

って言って可笑しそうに笑った




だって、幼稚園以外でさとし君やみんなと遊べるんだ

嬉しいに決まってるじゃん





<続きます>