Another world 18 | 瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

大野君に魅せられ、重症サトシックのおばさんです。
年甲斐もなく智愛叫んでます。
お名前をお借りして腐小説を書いています。
ご理解いただける方のみお入り下さい。

男性の方のご入室はご遠慮下さい。


さっきまで体が重くて、頭はクラクラしてたのに
嘘みたいに体が軽くなって、気分が良いんだ



このまま漂ってたい … 何も考えないで
誰かが俺の額に触れる … そっと優しく


翔君だったら良いのに … せめて夢の中だけでも触れて


あぁ … 今のは掌じゃなくて唇?
ふふふっ … 幸せな夢 、このまま覚めないで


夢なのに、思い通りにならないんだね
触れたはずの唇が離れて、また一人 …

でもね、その余韻だけで幸せ … このまま微睡んで
深い眠りに…



… 気がつけば一人 … 淋しい … 翔君、助けて …


あっ、また額に触れる … 翔君の掌
ひんやりとして気持ち良い …
夢って、呼んだら来てくれるんだね



目か覚めそうだけど、開けるのが怖い …
だって … 翔君はいないから



『お粥作らなきゃ』




耳元で聞こえる翔君の声
恐る恐る、瞳を開ければ翔君の後ろ姿



どうして?帰ったんじゃないの …
ベッド迄運んでくれて、解熱剤飲ませてくれて …

その後 … 帰れって言ったから




「翔君 … ありがとう」

その言葉しか浮かばない … こんな俺の為に


しっかりしなきゃ、甘えちゃダメだ …
でも今日だけは … 翔君、許してね



嬉しそうな笑顔で

「智君、 気がついたの良かった」
そう言って、傍まで戻って来てくれた



さっきの優しい掌が、額に触れて


「疲れが出たのかな?今日は一日寝てないと
お粥作って来るから、もう少し眠ってて」



そう言って、掌を離そうとする翔君の腕を掴まえて


「翔君、今日だけそばにいて…」


思わず口走った言葉 …
その手を握りしめて 、瞳を閉じた



熱のせいで気弱になって、何いってるんだろう …


「ごめん、やっぱり忘れて…」
って言って、掴んだ手を離す …



ちょっと淋しそうな顔をした翔君が
俺の頬を手で包み込んで、そっと接吻けて


「そんな悲しい事言わないで、ずっといるから
そばにいるから … それから今日は泊まるからね」



その言葉だけで … 嬉しくて … これ以上は …



「翔君 … ダメ … だよ」



って言い終わらないうちに、頬に唇が落ちてきて


「智君、これからの事は二人で考えよ
だから今日は何も考えないで休むの
熱が出たとき食べたら良いもの、買ってきたから

なんか食べないと」


そう言って、優しく笑って部屋を出て行った



翔君の掌、指、唇から優しい想いが流れこんできて

君の愛が本物だってわかる



だからこそ辛い …
俺なんかが … 君の未来を邪魔して良いの …


それでも君を求める俺
想いが溢れて、涙になって零れる



今日だけは許して、そしたら諦めるから
大好きだよ … 翔君