んだよ。

どうなってんだ、これ。

あー、もう。

チゲエじゃんか。

またか、めんどくさ~。



これらは、息子が仮住まいに来てから、今までと勝手の違うことに、イチイチ勝手な文句を言っているものだ。



家が違うのだから、勝手が違うのは当たり前だ。

早く慣れればいいのだ。

キレてる暇があったら。



しかし飼い主も、ちょっとしたストレスになっていることがある。



システムキッチン(というほど立派なものではない。昔の流し台セットか?)の動線が、ボクんちと逆なんだ。

これまでは、飼い主は、左から右へ動いていた。

シンク→作業台→ガスレンジ。

今度リフォームするキッチンも、そういう流れにしてある。

長年慣れ親しんだだけでなく、自分に合っていて快適なことは、なるべく変えたくない。

それが、ここでは反対の動線で、使いづらさを実感している。

数か月の間だけと割りきってはいるのだが、使うたびに、慣れより我慢の割合が高い。



わかるけどねえ。

ボクは、使いづらさというより、細かいことの印象が違ってしまっているから、それにとまどっているところだ。



ホントに細かいことなんだ。

例えば、

・朝散歩に出るとき、ウチでは、玄関は引き戸だったけど、ここではドアだ。しかも、カチャという音がする。

・ウチでは、昼間はだいたい外の小屋にいたけど、ここでは室内フェンスで、景色が固定している。

・猫が通らない。

・生活音が聞こえてくる方向が違う。



そして、飼い主が、あちこちから現れるのも勝手が違う。




あ、そうだ。

ひとつこんなことがあった。



ボクは環境が変わると凶暴になることがあるから、それを充分承知している飼い主は、万全の対策をしている。



「今日は、良いものを発見した。」




水差しか。



ボクなりに、一生懸命新しい環境に馴染もうとしているのに、まさに水を差すものだ。



まあ、いい。

息子のように文句は言うまい。

またにしよう。



眠気は勝手にやってくる。