ボクの生活圏には、様々な段差がある。



外の犬小屋に入るのでさえ、バリアフリーにはなっていない。





大好きな車でのお出かけには、助手席の足元に乗り込むのに、ボクは軽くピョンと飛び乗る。
もうじき6歳になるボクは、まだまだ上る動作は問題ない。


しかし、下りるのには、ちょっとためらうことが多くなった。
家の中で遊ぶとき、ソファから飛び降りたり、玄関のあがりまちで滑って足を痛めたことが何回かある。
そういうことは忘れないから、ボクは下りるという動作には慎重になってきた。


それを見て、余計なDIY をしたがる飼い主が、最近ホームセンターで色々買い込んできた。


まず、車への乗り降り。
最初は、飼い主はAmazon であれこれ調べていた。
ペットスロープという商品だ。
それは、車のトランクなど高さがあるところへ昇降するためのものが多く、野山ならいいが、普通の駐車場では伸ばして広げられないし、ましてや車の横のドアを開けての設置は無理だ。
何しろ適切な傾斜をつけるには、長さが1.5mほど必要になる。
現実的とはいえないなあ。


「値段が高い、重い、面倒、持ち運びが大変」ということで、その正反対の「安い、軽い、簡単、持ち運び楽々」というものを、車へのステップとして何かないか、飼い主は思案した。





そして、ホームセンターで選んだのが、これ。


なんと、商品名は【猫の爪研ぎ】。
かなり硬い段ボールでできていて、ちょうどよい傾斜があり、サッと置くだけ。
軽くて丈夫、値段は1500円ですんだ。
これは、買っただけでDIYとはいえないが。


ついでに買ったのは、室内用のペットスロープだ。
飼い主は、ソファに飛び乗るボクが怪我をしないように、クッションを一段抜いて低くしていたが、座椅子のように傾斜を調節できるスロープを置いた。
これは4000円ほど。
「足を痛めて動物病院にかかることを考えれば、安いものだ。」






そして一番の難関は、玄関のあがりまちだ。
ここの段差も25cm近くある。
手前右のスノコは、家族が靴を脱ぐためのもの。



ここはどうしてやろうかと悩んだ飼い主。
最初は、お金をかけないように、どこかに放置されていた昼寝用の井草マットを持ち出してきたが。


「マットが滑らないように、私が足で押さえていなければならない。」
として、即取りやめ。


飼い主は、再びホームセンターに行ったおり、今度はこんなものを買ってきた。


1個300円ほどの、発泡スチロールのブロック3つと、ペットコーナーで一番安かった、薄手の滑り止めマット。


ブロックの2つにマットを切って押し当てる。
張り付けなくても、動かない。
もしめくれたら、両面テープでも使えばよい。



何もついていないブロックの上に、マットをつけたものを重ねて、裏側だけガムテープでつなぎ止める。



↑の前に、もう1個置くだけで、階段の出来上がり。




以上、飼い主は、ボクのためにあれこれ工夫して少しお金をかけてくれた。






そして、それは報われた‥‥










とはいえない。