飼い主が、このシャワーヘッドを注文したのは、もう20日も前のことだ。
ここ数年来話題の、【マイクロバブル】を発生させるシャワーヘッドだ。
飼い主が、初めてマイクロバブルなるものを知ったのは、動物病院。
ボクが子犬の頃、軽い皮膚炎にかかったのだが、その時に病院で「マイクロバブルによる薬浴」を勧められた。
飼い主は、獣医さんからマイクロバブルにするメリットの説明を受けたが、「要は、伊太郎の体の隅々まで洗浄できるのか」くらいにしか考えなかった。
「ただのシャンプーやお風呂よりは、良い効能があるんだろう。」
次に飼い主がマイクロバブルと出会ったのは、3年くらい前の美容院。
いつも行くところだ。
はじめにシャンプー台に座ったら。
「ウチ、マイクロバブル入れたんですよ~。
聞いたことあります?」
「あー、動物病院で使ってる‥‥」
「そうですそうです。
もちろん、犬猫のシャンプーにもいいわけです。
毛穴の奥、皮膚の隅々の汚れまで落ちますからね。
今から、試してください。
頭皮が、すっきりしますよ。
髪のためにも最高です。」
と始まったシャンプーであるが、正直飼い主には、どういうところがマイクロバブルなのか、よくわからなかった。
以来ずっと、飼い主は美容院に行くたび、そしてボクも去年の皮膚炎から続けて、動物病院でマイクロバブルのシャンプーをしてもらっている。
飼い主は、自宅で取り入れるつもりはなかった。
シャワーヘッドを取り替えればいいのだと知ったものの、やはり値段が高く贅沢だと思ったのだ。
そのような設備は、サロンだけのものだと考えた。
月に1回の体験くらいでは、なんとも言えないのも事実。
そして今月上旬。
飼い主は、新聞広告に、うっかりノッてしまった。
あの、マイクロバブルを体験できるシャワーヘッドが、2日間限定で2割引。
「2割引なら、悪くない。
あちこちで値段を調べたら、うんと安くなるものでもない。
ここで値引きというのは、新商品が出るからだろうか。」
悩んだ末、飼い主は注文した。
すぐに届いた。
すぐにカスタマーセンターに電話した。
すぐには対応不可だった、電話の窓口が違うとかたらい回し。
しかし最終的に、交換することになった。
すぐには届かない。
お盆休み明けに引き取って点検した上で、新しいものに替えられると。
飼い主は、すぐにがっかりした。
まあ、仕方ない。
どうやら、新しいシャワーヘッドのネジ山が少し破損しているらしい。
「YOU TUBE で取付け方を見るまでもなく、単に古いものを外して新しいものを装着するだけだったのに。」
いたって簡単なのだが、ネジ山は、ちょっとのことで合わず、取付け口から水が漏れてしまう。
不良品か、あるいはどこか回し方が良くなかったか。
とにかく、買った直後なので、無償交換となった。
それからが待ち遠しいこと。
実は飼い主は、このシャワーヘッドを、自分のためというより、夫や息子のために買ったのだ。
その洗浄力は、加齢臭対策として最適。
肌が弱くしょっちゅう肌荒れ吹き出物に悩む息子のように、敏感肌にも最適。
すっきりも、ふんわり優しくも二刀流。
さらにシャワーヘッドをお湯に入れれば、シルキーバスを作ることもできる。
「我が家で、犬の方が先にマイクロバブルの恩恵に預かっているなんて。」
息子は、さすがに情報通で、マイクロバブルにするのを喜んだが、情報の末端にも届かない夫は、
「マイクロ?何だそれ。」
かくして最初の品の回収から待つこと1週間。
やっと新たに手に入れた。
今度は不思議なくらい簡単に、ヘッドを交換できた。
さて飼い主。
ここからですよ。
実際に使ってみなければ、効果のほどは。
期待しましょう。
「先日、出鼻をくじくようなことがあったんだ。
フットケアサロンでさ、スタッフさんにマイクロバブルのことを言ったわけよ。
そしたら、ウチも自宅に去年入れました、はいいんだが。
どうですか、って聞いたら、うーん、慣れちゃうとあまり考えませんね、娘はヘッドのボタンを切り替えて毎日きちんと使ってますけどお、だって。」
そうですか。
でも、若い娘さんが気に入っているというのは、髪やお肌にいいのだということですよね。
「それで、私は一つ不愉快なことに気づいたんだ。
夫や息子には、一生懸命使ってもらいたい。
私も、むろん使いこなしたい。
問題は、婆様も使うということだ。
せっかく付けたシャワーヘッドが、重いとか手が滑ったとかで、乱暴に落としちゃって壊さないだろうか。」
うーん。
婆様がお風呂に入る時だけ、元のヘッドに変えるわけにもいきませんしねえ。
かといって、ジェット水流のままになってて、婆様の手に負えず浴室から飛び出してこられても。
まあ、婆様が入る前に、飼い主が調節しておくしかないですよ。
「そうだなあ。
面倒だが、そうするしかないか。」
さて、これからしばらくの間、マイクロバブルの効果と、婆様起因の二次災害の有無。
いずれまた、ご報告しましょう。