《指令No.36 花と竜》
タイトルから何を思い浮かべるだろうか。
アレかな?←優勝じゃないよ(笑)。
始まりは任侠映画のようである。
←実際、石原裕次郎さんの作品に同じタイトルがあるようだ。
ヤクザの皆さんが賭け事をして、代理だという男にきれいに負けるのである。
ところが、その男は真っ赤な偽者。
お金をたんまり手に入れた男は、手の包帯に隠した武器でたくさんの相手を倒すのである。
そこに車でやってきた009ノ1。
通りすがりのカメラマンだと名乗り、彼を乗せその場から逃げるのである。
男が指定した場所は、駅近く。
家には妻らしき女がいて、男は帰るとすぐに引っ越す用意をしろという。
女は全て自分のせいだというが、男はヤクザに憂さ晴らししただけだという。
再び、集団に囲まれる男女。
そこに助っ人として現れたのは、009ノ1。
実は、彼女が用があるのは女のほうだったのだ。
女はかつて、009ノ1の仲間の男の女だった。
そして、情報を彼女に託した可能性があるのだという。
その情報とは、「花と竜」。
彼女が眠っている間に彫られたイレズミだ。
肝心なその内容については、ここでは触れられていない(汗)。
彼女にとっては、過去の男の大事な“愛のしるし”だったのかもしれないが。
(そういえば石ノ森章太郎作品で、子どもの背中に設計図を焼き付けた話あったなぁ…。太陽の光で浮かび上がるって)
双葉社「週刊漫画アクション」1970年1月15日号・初出。
(講談社「石ノ森章太郎デジタル大全」より「009ノ1(5)」から)