《指令No.20 港》
お爺ちゃんのために、洋酒を買ってくる少年。
←今は、二十歳になるまで購入できないようになった。
(私自身、父親のためにタバコを買いに行った記憶もあるが、こちらも今はダメだろう。)
ベンチに座り、酒びたりになる老人と少年、次の日やってくる母親の話をしている。
本当の母親ではないらしいが、おもちゃをたくさん買ってきてくれるという。
その話を静かに聞いているのは、009ノ1。
お爺ちゃんは、お酒を飲むと泣き上戸になるらしいが、やがて疲れて寝てしまう。
途方にくれる少年を助けて、家に送る009ノ1。
その上、家に帰りづらいから、泊まらせてほしいと願い出る。
009ノ1の狙いは、翌日やってくる謎の女。
少年は、おもちゃを受け取るとなくなったその人の子供のために海にそれを流すのだという。
009ノ1は、おもちゃにマイクロフィルムとリモコン装置を見つける。
謎の女は、こうして盗んだマイクロフィルムを沖に止まっている船に誰にも知られないように運んでいたのだ。
謎の女が、009ノ1に気がついて銃撃戦となるが命を落とす。
少年は、こうして大人がウソつきだと学ぶのだった。
双葉社「週刊漫画アクション」1969年3月20日号・初出。
(講談社「石ノ森章太郎デジタル大全」より「009ノ1(3)」から)