《指令No.19 ムゲン》
ムゲンという名の人工麻薬。
夢幻の世界を提供し、中毒になると廃人になるという。
それには大金が動いているようである。
手のひらサイズの装置を押すと(ナースコールのような仕組み)、蜜蜂のようなロボットが希望者を刺すようである。
009ノ1は、女流作家に変装して蜜蜂を待ち伏せすることにした。
だが、彼女の飼っていた有能な番犬によって、正体がバレてしまう。
とはいえ、蜜蜂に追跡装置を取り付けることに成功。
アジトは彼女によって消滅したが、残された女流作家の心は満たされないままなのである。
女流作家をしたう使用人は、これから大きな愛をもって彼女の中毒を治していかなければならないだろう。
双葉社「週刊漫画アクション」1969年1月30日号・初出。
(講談社「石ノ森章太郎デジタル大全」より「009ノ1(3)」から)