我々のインタビューに、彼は正直に答えてくれた。
「相手は、小さいやつらだ。
構うことはない。
だが、集団でぶつかってこられるとこちらもたまったものじゃない。
落ち着いてもらっても困る。
才能を開花して、下手したら私より大きな姿に変わるのだ。
ツリーハウスと決め込んで、住んでやってもいい。
だが、以前それをして失敗をした。
根元から斧で切られてまっさかさまだ。
大事な宝も地上に落ち、人間たちのものになってしまった。
立ち向かえるなら、来るがいい。
私も、マメは食べられるだけの運命ではないと信じている。
年の数だけ、食べてやってもいいがそろそろおなかの限界だ。
逃げてやってもいい。
やりがいがそれで生まれるなら。
こちらの運動不足も解消されるからな。
そろそろ、準備をしなくてはなるまい。
オニとしてのプライドも許さないからな」
最後に、我々と握手をしてくれたが、これから始まるイベントへの緊張のせいか汗で濡れていた。(終わり)