江美子は、小学五年生。
まだまだわからないことが多くて、いろいろ学んでいる途中である。
家はかなり裕福で、家族にも恵まれている。
当たり前の日常があるとき、がらりと音をたてて変わるのである。
突然きょうだいが増えて減る。
これは、姉に双子のきょうだいがいたことがわかるのである。
双子が不吉だという迷信にとらわれて、お手伝いに来ていた夫婦に赤ん坊を一人預けていたのである。
しかし、連絡先がわからなくなって偶然、双子は再会するのだが、そこには親の違う妹がいたのである。
彼女は、病気を患っていて、あまり長くは生きられないと言う。
江美子は、なんとか新しい妹に思いで作りをしてあげようとする。
お金では買えない思い出をお金で造り出そうとする。
…といった家族という集まりの中で、悩みながら成長していく江美子を見守ってあげたくなる少女マンガである。
講談社『少女クラブ』1962年5月号~12月号 初出。
(講談社『石ノ森章太郎 デジタル大全』より『江美子STORY』を読んで)