公園や街路の落葉樹の枝に、若葉が成長を始めています。冬の間裸だった枝が、再び緑に覆われていきます。木によって少しずつ色合いに違いはありますが、若葉の頃はどれも柔らかな緑色、黄色味を帯びた緑ですね。葉が出揃って陽射しももっと強くなると、濃い緑色になっていきます。3月の始めには蕾がびっしりだった白木蓮も、花は立派に咲き終わって、今は明るい黄緑色の若葉に覆われる状態になっています。

 落葉樹は分かり易いですが、常緑樹も若葉の時期を迎えています。「常緑」といっても同じ葉がずっとそのまま枝についているのではありません。当然のことですが。当地でやっと咲き揃ったかな、くらいの桜はまだ散り始めていませんが、近くの公園のクスノキは、古くなった葉が木の周囲にたくさん落ちています。風が吹くと老いた葉が、はらはらと舞い落ちていきます。常緑樹の葉も、きちんと代替わりしている。「葉っぱのフレディ~いのちの旅~」という絵本がありましたが、「その時」が来れば老いた葉は本当に潔く静かに散り落ちて、若葉と交代するのですね。散り落ちる時期が来ている葉に接着剤を付けて枝にくっつけたままにするような事は、やはり自然の理には適っていない、としみじみ思います。