NHKの番組を見て、あぁ良かったと思った話です。太平洋戦争中の一般の人々の日常生活を紹介する番組でした。「この世界の片隅に」のすずさんの毎日の生活のように。
当時小学生だったその女性は、ある日の昼、持ってきたはずの弁当がない事に気付きます。お友達に半分わけてもらってお昼を済ませたその日、帰るときにお弁当箱が戻っていました。中を見ると、空の箱の中に蛇の赤ちゃんが!びっくり慌てて蓋をして、草むらに持っていって蛇を逃したそうです。お弁当を持ってこれない生徒もちらほらいた当時、おそらくお腹をすかせた男の子が食べたのでしょうけれど、「弁当箱を返す際にそんな嫌がらせをするなんて」と、とても嫌な気持ちになったということでした。
ところがそれから60年以上も過ぎたある日に、その女性の頭にふと浮かんだのだそうです。「あれはお礼だったんだ!」と、本当に唐突に。四つ葉のクローバーが入っていたのなら、「あぁせめてものお礼なんだな」とすぐに分かります。でも蛇の赤ちゃんなんて、女子にとってはまずお礼とは思えません。しかし腕白な男の子にとっては、蛇の赤ちゃんはちょっとした宝物だったんじゃないか。だからあれは、せめてものお礼だったんだ、という考えが頭に浮かんだら、遠い日のその思い出がちっとも嫌なものではなくなったとのことでした。
私も本当に良かったなぁと思いました。何十年も年月が過ぎたあとでの嬉しい気付き。