コロナから8年。新たな変異株・シグマが猛威を振るう中、いわざき内科クリニックの院長・岩崎慎が大ピンチに陥ります。
・影響力のある医師からの嫌がらせで発熱外来が一気に集中し、
・慎とスタッフは朝から休む間もなく働き続け、心身ともに限界寸前。
・さらに分院の医師は突然来なくなり、そのまま退職。
・追い打ちをかけるように、医療コンサルの高柴一香までもがシグマ株に感染し、生死の境をさまよう事態に。
ここからの大どんでん返しが本当に痛快で、まるで水戸黄門と悪代官のような展開(と言ったら違うかもしれませんが)に思わずニヤリとしてしまいました。
一香のコンサル能力は「言われてみれば当たり前」なのに、実際にやるのは難しいことばかり。
・診察前検査の導線整理
・発熱外来専用スマホの導入
・隣の医師会との提携交渉
これらを“実現”まで持っていく行動力と突破力が、物語の推進力になっている感じがします。
特に医師会との提携は、現実でも相当ハードルが高い部分。そこをWin-winの形でまとめ上げるのは、まさに「この人がいなきゃ無理」というレベルの手腕ですよね。
慎の医師としての矜持と、一香の経営的視点。この二人が二人三脚で危機に立ち向かう姿は頼もしく、読んでいて胸が熱くなります。そして、どこかお互いを意識しているような雰囲気もあり、今後の関係がどう進むのかも気になるところ。次巻がますます楽しみになりました。
