葉山・森戸海岸にある食堂「ツボ屋」。
恵まれない環境の中、懸命に生きる20代の海果と中学3年生の愛。
ふたりを支える大人たちがいます。

・エリートとはほど遠いが、人情に厚い信用金庫の葛城課長

・プロ野球選手を引退し、漁協で働く一郎

・俳優業を休業し、ドキュメンタリー番組の取材で東南アジアを巡る内海慎

 

そんな中、イケてない葛城をモデルにした漫画『ゴム長課長』がヒット。そのアイデアを出した愛の「マンガ偏差値」の高さに気づいた編集者の直感で、愛はマンガのアドバイザー的な仕事を任されることに。やがて自身の連載も持つようになります。

 

貧しさにとらわれず、本音で生きる愛は、14歳にして驚くほど濃密な人生経験を積んでいきます。葛城もまた、仕事もプライベートも少しずつ変化していきます。

海果も一郎も慎も、それぞれ悪戦苦闘しながら、人生の転機を迎え、良い方向へと進んでいきます。

 

この作品、涙腺の弱い私は何度も泣かされました。
人と良い関わり方をすると、人生は少しずつ好転していくのかもしれません。

もっともっと読み続けたいと思いましたが、この「潮風シリーズ」は第5巻で完結とのこと。貧困を乗り越えて生きる彼女たちの姿に、私自身も良い影響を受けました。
心から、ありがとうございます!