葉山・森戸海岸にある食堂の「ツボ屋」。

若い店主の海果は、魚介と地元野菜を材料にシーフード料理を提供する。

といっても魚市場で売り物にならず捨てられた半端物を拾って、また形が悪くやはり売り物にならないトマトやキャベツなどを格安で提供してもらって。いわばビンボー食堂。

 

たまたま貧困家庭に生まれ育ち、まともな食事も与えられない子供たち。

そんな子供たちや、売り物にならず捨てられる魚や野菜は、決して無駄なものではなく、尊いものを持っているよ、って聞こえてくるような作品です。半端物の食材も海果や中学生の愛によって売り物に、しかも新鮮でおいしい食べ物に変身します。

 

銀行からの借入金、食材の原価計算、ライバル店舗の出現、、、。海果と愛はまわりの大人たちを巻き込んで、どうしたらよいのか(脳みそがちぎれるくらい)考えて、その日その日を生きていきます。「貧乏なのは恥ずかしくない」と精一杯生きる現実の貧困層にもっと目を向けていかなければと、考えさせられる作品でした。

 

この作品、1.潮風キッチン、2.潮風メニュー、3.潮風テーブル、4.潮風マルシェと続き物です。本当に大切なものって何だろう、と読むたびに涙腺がゆるくなってしまうような作品です。面白かったぁ~。