県ごとの武将をピックアップした短編集の西日本編。

 

毛利の「三本の矢」は、3本くらい吉川元春なら折ってしまうだろう、ということで15本を試したようです(確かに折ってしまうだろうなぁと思います)。ただ後世に残る話としてまとまりがよいのは3本、という設定で描かれています。

 

石田三成の「三献茶」は、実は4杯目もあった設定で、そこに秀吉・三成それぞれの機転のよさが描写されています。なるほど、そう来るか?といった感じです。

 

また大分県の戸次道雪の凄まじさ、福岡県の立花宗茂の殿(しんがり)としての矜持は、道雪・宗茂ファンとしてはうれしい限りです。高橋紹運についてもう少し書いてほしかったなぁ、と思ってしまいました(県で一人なので仕方ないのですが..)。

 

私にとって初めての名前や異国の人も登場しますが、物語として興味深く読まさせていただきました。ただ短篇なので、一気に読むには集中力が続かず、時間がかかってしまいました。