定食屋の店主「みさえ」と、夫から離婚を切り出された「沙也加」の、店主・従業員を超えた人の絆を描いたお料理小説でお仕事小説(かな?)。

 

みさえ、沙也加、常連の高津は、互いに自然にもたれあうことで、それぞれの寂しさ、苦しさ、不安を和らげられるようです。時には声に出すことで、またある時は無言で。

 

それぞれ決断をしなければならない場面が幾度もあります。離婚、子・孫との同居、コロナでの休業、何年も戻っていない実家へ帰ること、事業承継、、、。そんなときも温かく見守ってくれているような関係です。なんかいいなぁとうらやましく思います。

 

料理の作り方も細かく描かれていて、真似しやすそう!って思えます。最初に出てくる豚肉と大根のスープは、美味しそうで、手間もかからなそうで、それでいて片付けも簡単そうで。さぁ、豚バラ買いに行こうかという気になります。

 

昔ながらの定食屋さんの話しだろうと思って読んでいくと、人と人の絆を大切にして人生が回っているんだよと、教えてもらったような感じになりました。