後ろめたい気持ちを抱き、嫉妬し、自分はどうしたいのかを描いた男女三人の話し(かな?)

 

高村夕香・・・料理が上手なアラフォーのデザイナー。

伊東正和・・・高村さんの6つ年下の会社員。

中野華・・・・アラサー。大学の研究室で学術標本のため動物を解剖・解体をする。

 

料理上手な高村さんの「女としての魅力がまだあることを確かめたかったかもしれない」という自尊心が、伊東君の “仕事優先の華ちゃんへの” 愛情を薄めていきます。ただ伊藤君の優柔不断によって3人はそれぞれ疑心暗鬼というか、もやもやした気持ちになります。3人の心の中のどろどろした部分を描いた作品なのでしょう。

 

ただ料理の部分はなかなか秀逸で、注意点なんかも教えてくれます。さらに二日酔いには人参のすりおろしとたたいた梅干しを入れた炊き込みご飯だそうで、うん、良さ気ですね。

 

読後感はもやもやした気分になりましたが、人の感情は難しいなぁと再認識させられた一冊でした。