様々な神を信仰する古代エジプトで、太陽神アテンのみを信じ他の神への信仰を否定したアクエンアテン王(アメンホテプ4世)。その異端の王の死に際し、旧来の神へ信仰へ戻そうと神官が秘策を施すといった作品です。誰が味方なのか?ミステリー要素たっぷりです。

 

主人公のセティは、真実の神マアトに対し、「真実とは、心のありようです。・・・自分自身を偽らないこと。それこそが私の真実です」と言い切る場面は古代エジプト人の生き様だなぁと思いました。

 

古代エジプト関連の作品(クリスチャン・ジャック著。ラムセス2世、光る石、ピラミッドの暗殺者など)を2000年前後に読み漁りました。そこには古代エジプトの神に対する信仰や、王墓の特に壁画を描く職人の人間らしさが描かれており、その頃の印象や感情が甦りました。