∂疾風🔂ゼロからの繋がり
∂四式戦闘機(よんしきせんとうき)は、第二次世界大戦時の大日本帝国陸軍の戦闘機。キ番号(試作名称)はキ84。愛称は疾風(はやて)。呼称・略称は四式戦、四戦、ハチヨン、大東亜決戦機、決戦機など。連合軍のコードネームはFrank(フランク)。開発・製造は中島飛行機。
@http://www.ne.jp/asahi/airplane/museum/cl- pln/FR047.html
∂陸軍(准尉)から中島のテストパイロットに転出した吉沢鶴寿の意見を取り入れる。以下に機体設計時に吉沢が述べた意見を記す。
「そこで私は翼桁を太くするより操縦桿を重くして欲しいといった。エルロンは軽目でもいいが、昇降舵と方向舵は重目でなければいけないというのが私の考え。それというのもキ27から日本人は舵の軽いのに慣れてきた。その方が器用に扱え、空中戦もこなせるからであった。ところが、キ43クラスになると操縦桿を思わず引っぱりすぎて空中分解を起こすケースも出てきた。これを避けるには翼桁を太くすればよいかもしれないが、それでは機体が大きく重くなる。これに対し、アメリカ、イギリス、ドイツのは実に舵が重い。どんなに引っ張っても、われわれ日本人の力では効かないぐらい重い。これはひとつにはスティックの長さが違うこともある。日本のは長い。当然、レシオが異なってくるわけで、この点を改めたいと思っていたわけだ」— 吉沢鶴寿、井口修道「軍用機メカ・シリーズ7」中の「異色のテス・パイ“疾風”を語る」光人社
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昇降舵の重さについては設計主務者である小山悌、テストパイロットの吉沢鶴寿、計画課長の内藤文治は雑誌「航空情報」上の対談において戦後以下のように述べている。
「吉沢 黒江保彦さん(元少佐)も述べていたようですが,突っ込みがよくなかったと思いますね。
馬場 加速性が悪いのですか?
吉沢 つまり,突っ込みますと,昇降舵に応えて重くなり, 押さえがきかなくなってしまう。だから,機首が持ち上がってしまう。
小山 あの時の思想としては,ある程度突っ込んでいったら, 機首が起きるほうがよいと記憶しています。どんどん突っ込んでいったら,どんなことになるか分からぬ。そういうことを審査員が心配されたので,意識して「昇降舵は速度を増してくると重くなる」といっていましたよ。
吉沢 敵がどんどん逃げたら,どうしょうもない。
小山 そう,逃げる者は当時としては追わぬ,戦闘機パイロットの思想としては……。
内藤 結局,戦法が 変わっちゃったのだから……。」
— 「知られざる軍用機開発」下巻 中の座談会『キ87高々度戦闘機の思い出』酣燈社