愛知県の高尾山と評される地元の人たちをはじめとするハイカーに大人気の山。
そして私のように県外から訪れる者にも、この山は本当に温かく迎え入れてくれた。
そんな気分にしてくれたのは、この日、出会ったハイカーや普段からよく登られているという、エクセルで山地図を作成したという強者のおじさん。
登りの途中、頂上より景観の良かった大岩展望台で出会った。
これまた自作の釣竿を改造した棒をコンパス代わりに山の位置などを測定する技術を長々と説明してくださった。
降りでも同場所に立ち寄ると、今度はちょうど登山道の整備にと定年後にボランティアで木段を作っておられた男性の方とも猿投山のコースや歴史などの話に花が咲いた。
また、同じくこの展望台でキャンプ装備かと見間違う姿に興味を持って話しかけた50代くらいの男性とも意気投合し、山談義に笑顔を交わし合った。
この方はマラソンもするらしく、大会出場のためにかトレーニングがてらに重い荷物(25キロほど)を担いでトレランをされていた。
私は降り、彼は登りで中間地点の展望台で別れたのだが、歩きとトレランの時間差によって、下山後ちょうどまた会うことができ、今度は「格好いいですね」とお褒めいただいた私のカスタムされたジムニーの話を少しして再度別れた。
いつも思う。
人生に偶然はなく、全て必然。
出会う人は遅すぎず、早過ぎないタイミングで会うものだと。
しかも山で初顔合わせする人なんて、ほとんどが2度と出会えないと思った方が良い。
一期一会。
今この時、この一瞬に、全ての出来事に何か意味がある。
大切にしたい。
そんなことまで山は気づかせてくれる。
下山後、頂上までぐるっと車でも周回できることを登山道を整備してくれていた方に聞いていたので、短時間の林道ドライブも楽しんだ事を付記しておく。