休日の月曜日。
いつも前夜にお天気アプリも確認し、行きたい山を決める。
ところが自分の行動時間帯、たまさかどこもかも生憎の雨模様。
ただ唯一、京北は曇り続き。
そしてその辺の山を調べて出てきたのが今回の山域。

ヤマップやヤマレコ、そしてYouTubeの登山動画で詳しく見ていくと、こういう天気の悪い日にこそ雰囲気が良くなるよう。
霧に煙る登山道、霧に咽ぶ城址。 
運が良かったらわずか4、5百メートルの標高で雲海も拝めるらしい。
そうなると、感動に忍び泣くのは己自身かも知れない。

物資の運搬など、若狭湾と京都を結ぶ要所であった丹波を制圧するため、信長の命を受けて明智光秀が築城した周山城。
その壮大な石垣がほぼそのまま残っているというのでより興味をそそられた。

結果、雲海は見られなかったが、400年前にタイムスリップし、苔むしたこれまで見たことのない大規模な石垣を前に白い霧の中に佇み、遠く深く、戦国時代の空気や騒めきが霧笛のように登山道同様、我が進路を知らしめるかの様に感じた。

人は石垣、人脈は城。
大きな組織は得られないが、小さくとも、否、小さいからこそ志を合致させねばなるまい。
小さな商い、店にしろ、だからこそ可能性を見出せるはず。
若過ぎる武士は失敗する度に道を正すだろうし、年老いた老武士は、己の経験を過信しない。
老いも若きも目指すところを見失わないならば、こんな壮大な城を構城できるのだと。