カサカサ踏み締めた枯葉の間から緑が顔を出し始める、そんな季節に。

短いが急登を登り切ると、適度に冷たく心地よい風の吹く、気持ちの良い尾根歩き。

今日も見晴らしの良い一の廊の広場の自然木のベンチに腰掛け、琵琶湖や対岸の比叡、比良の山脈を眺める。

そんなひと時が1日の癒しであり肥やしになっている。
文明や資本主義社会の進歩は、そうした自然を搾取し壊して来た犠牲の上に成り立っている。

だからこそ、そんなレールを離れてほっと安堵するのだろう。
そしてこれからの新しい時代、新生は、自然との共生の上に図られて行かなければならない。

そのためには長い旧坂、急坂をずっと担いできた重い荷物を一旦下ろさなければならない。
手ぶらで歩くことの爽快さ、容易さは登山者でなくても誰もが知っている。

取り留めもないことを考えられるのも、無我になれる山歩きの恩恵。

そして人生の下山の時に来てることを思い知り、重い腰を上げて下界の仕事場へと戻っていった。

ギリギリに店に辿り着くたびに山の熊より怖いカミさんが待っている😱